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国立研究開発法人 土木研究所構造物メンテナンス研究センター
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CAESAR(シーザー)トップ > 道路橋について> 橋の維持管理 > 道路橋のメンテナンスが急務です
道路橋のメンテナンスが急務です
1.道路橋のメンテナンスが急務です
 
(1)橋を取り巻く交通環境と進行する高齢化
道路には、高速自動車国道、国道、県道や市町村道などの地方道があります。道路の総延長のうち4.5%が一般国道であり、そのうち約4割は国によって管理されています(国が直接管理する区間を「指定区間」と呼びます)。全体の延長から見ると数パーセントと非常に小さいですが、交通量および大型車が占める割合が高く、国道は、非常に厳しい交通環境条件におかれています。
注1) 出典:平成23年道路統計年報  
注2) 出典:平成22年道路交通センサス
わが国の橋は、高度経済成長期に多く建設されています。1960年までに建設された橋の数は約13,000橋ですが、1970年までに建設された橋の数はその3倍の約41,000橋であり、今後、建設から50年を越える橋の数が急激に増加することとなります。
出典: 国土交通省国土技術政策総合研究所資料 第693号,
2012 平成23年度道路構造物に関する基本データ集
長さが15m以上の道路橋の総数は、約16万橋に及びます。もっと短い橋まで含めると、その数は、さらに数倍になり、たとえば長さが2m以上の橋の数は約68万橋になります。それらは鋼材やコンクリートで作られています。
出典:平成23年道路統計年報
木などで作った橋に比べて格段に長持ちすることから、過去には鋼やコンクリートで作った橋を『永久橋』と呼んでいたこともあったようです。しかし、道路橋も適切に手入れ(メンテナンス)をしないと、腐食やひび割れが進展し、それがきっかけとなり強度が低下していくこともあります。
 
2.海外における橋の損傷事例
 
たとえば、わが国より早く道路整備が進んだ国にアメリカがあります。アメリカでは1980年代初めまで、メンテナンスに十分な予算措置がされず、道路橋の老朽化による崩落、損傷、通行止めが相次ぎ、「荒廃するアメリカ」と呼ぶことさえありました。維持管理を怠ったことの後遺症は今も残り、たとえば2007年にはミネソタ州で大規模な橋の崩落が生じ多くの犠牲者がでたことは記憶に新しいところです。
 
落橋事例1 アメリカ シルバー橋(吊橋)の落橋(1967年)

出典:Charlestone Daily Mail
 
落橋事例2 アメリカ マイアナス橋(鋼桁橋)の落橋(1983年)

出典:http://blog.tstc.org/2008/06/27/remembering-the-mianus-river-bridge-collapse-and-its-lessons/
 
落橋事例3 アメリカ I-35W橋(トラス橋)の落橋(2007年)
出典: 米国ミネアポリス橋梁崩壊事故に関する技術調査報告(平成19年10月)
米国ミネアポリス橋梁崩落事故に関する技術調査団
 
落橋事例4 英国 nys-y-Gwas橋(PC桁橋)の落橋(1985年)

出典:http://www.youtube.com/watch?v=PUg_EqQN6Gg&translated=1
 
3.日本における橋の損傷事例
 
わが国でも、道路橋の劣化は既に始まりつつあります。
たとえば、2006年には、鋼桁橋(山添橋)の主桁と横桁の間の溶接部から疲労に起因する1mを越えるき裂が発生する事例が報告されています。また、2007年には、鋼トラス橋(木曽川大橋、本荘大橋)の引張斜材が腐食により破断に至り、その補修のために一時的に通行規制を余儀なくされました。
 
山添橋の主桁に発生したき裂(2006年)


過去には、落橋事故も起きています。
 
落橋事例 長野県新菅橋(PC橋)の落橋(1989年)

出典:建設事故、日経コンストラクション編
 
4.メンテナンスの重要性
 
米国では1930年代のニューディール政策により大量の道路橋が整備されましたが、一時期メンテナンスを十分に行えなかった結果として、50年後の1980年代に入って急速に進んだのは既に上で見たとおりです。一方、わが国は、1960年代の高度経済成長期に大量の橋が架けられ、それが50年を迎える時期に入ってきました。したがって、今、適切にメンテナンスを行うことが非常に重要です。
実は、このような問題を抱えているのは日本だけでなく、ヨーロッパでも、第二次世界大戦後に自動車道路網の整備が急速に進んだことから、橋の劣化が問題になっています。
 
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