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国立研究開発法人 土木研究所構造物メンテナンス研究センター
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『予防保全』への施策
1.橋梁点検
 
高度経済成長の時期に架けた道路橋が悪化し、補修や架替えが必要な橋の数が一時期に集中してしまえば、全てに対して適切に処置を施すことができなくなります。しかし、劣化による橋の不具合が頻発する恐れを前に国も手をこまねいてきたわけではありません。2003年には『予防保全』という考えを施策として取り入れ、国土交通大臣が管理する国道(直轄国道)の橋について点検方法を改めることにしました。

従来の点検方法からの大きな変更点は以下の通りです。
(1) 従来は10年に1度定期点検をすることを推奨していましたが5年に一度に頻度を改めました。これにより、不具合発生の兆候や損傷の急激進展を見落とすリスクを減らすことができます。
(2) 従来は遠望目視による点検も行われていましたが、橋を構成する部材をさらに細かく範囲を区分し、全て近接目視(手が届く距離)で点検を行い、記録をのこすことにしました。これにより、
不具合発生の兆候や損傷の急激進展を見落とすリスクを減らすこと
ひとつの橋の中でも傷みの激しいところと激しくないところの劣化傾向の違いをきめ細かにデータ収集し、科学的な劣化予測につなげること
が期待されます。
(3) 工事完了時の検査とは別に、交通供用後2年以内に実施する初回点検を導入しました。
(4) 三大損傷(鋼製橋脚の疲労亀裂コンクリート橋の塩害コンクリート部材におけるアルカリ骨材反応が認められた橋梁に対して特定点検を導入し、定期点検に加えて、より専門的な検査項目に対しても定期的に調査を実施し、記録するものとしました。

現在、新定期点検はほぼ一巡したところです。下の図は、国が管理する道路橋の点検結果を示しています。供用後30年を過ぎた橋の4割程度が、早急に何らかの補修が必要な状況にあることがわかります。一方で、健全な橋も多く、既に発生している不具合に対処しつつ(事後保全)、健全な橋の劣化を未然に防ぐ(予防保全)というマネジメントが必要なことがわかります。なお、わが国の橋の状態については、たとえば国土交通省国土技術政策総合研究所のレポートなどで分析されています。
出典: 国土交通省国土技術政策総合研究所資料
第822号, 2015 平成25年度道路構造物に関する基本データ集
 
2.重大損傷への対策と橋梁マネジメントシステムの構築
 
2005年度から2007年度まで、国が管理する国道においては2つの試みがなされました。ひとつは、落橋に対する安全性に重大な影響を与える恐れが高いと考えられる三大損傷に対して、全ての橋が緊急的な補修・補強が必要でないと見なせるレベルになるように、優先的に補強を進めるというものです。
 
もう一つは、橋梁マネジメントシステムという、橋梁の補修時期を決定するための計画支援ツールの開発と導入です。

中でも、路面の走行安全性に重大な影響を与える恐れが高いと考えられる床版(舗装面下の床組)の疲労損傷について、床版の疲労劣化予測を実施する機能が活用され、対策が必要とされる不具合が生じたものの補修がなされただけでなく(事後保全)、ソフトウエアの劣化予測機能により今後数年のうちに対策が必要とされるまで劣化損傷が進展するものの予防措置(予防保全)も、予算制約下の中で計画的に実施されています。

損傷に対する補修・補強方法のマニュアル、劣化予測法は、構造物メンテナンス研究センターの前身である土木研究所の研究チームの成果が導入されています。

そして現在、国が管理する国道にある橋については、点検結果に基づき、長寿命化修繕計画を作成し、計画的に維持管理を行える努力しています。今後、いつごろ、どの橋で、どのような補修を行うべきかの計画を立てています。これにより、状態の悪化した橋の数が一時期に集中し、補修や架替えが一時期に集中することを避けられるようになるだけでなく、適切な手入れ(メンテナンス)により、橋が長寿命化し、将来の補修費用や架替え費用を減らせることが期待できます。
橋梁マネジメントシステム
 
3.都道府県や市町村への支援
 
これまで国土交通大臣が管理する国道について見てきましたが、国道の中でも都道府県が管理している道路があります。また、国道だけではなく、都道府県や市町村は、都道府県道、市町村道を有しています。これらの道路の橋についても、予防保全に向けた取り組みがまさに始まったところです。
国では、地方公共団体が道路橋の長寿命化計画を策定し、道路橋のメンテナンスが計画的に行うための財政支援を行っています。計画の策定を行うためには、まず、橋の状態を把握することが必須です。そこで、国が実施している詳細な橋梁点検の結果を分析することで、橋のどの部分が劣化しやすいかなどを分析することで、見落としリスクの低下をできるだけ小さくする一方で、点検箇所を絞るなどの簡易化した橋の基礎データ収集要領も作成しました(国土技術政策総合研究所資料第381号)。
●国土交通省道路局 長寿命化修繕計画策定事業費補助制度の創設
皆さんの住んでいる地域でも、橋を少しでも長く使うために長期修繕計画が策定されています。
各都道府県の長寿命化計画リンク先(平成22年3月1日現在)
整備局 地方自治体 整備局 地方自治体
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東北 青森県 近畿 滋賀県
東北 岩手県 近畿 京都府
東北 秋田県 近畿 奈良県
東北 宮城県 近畿 大阪府
東北 山形県 近畿 和歌山県
東北 福島県 近畿 兵庫県
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