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NEL News
新潟試験所ニュース
季刊 ・ 第7号 土木研究所 新潟試験所
1998年11月発行 Niigata Experimental Laboratory , Public Works Research Institute


トピックス

スイス連邦雪・雪崩研究所員来所■スイス連邦雪・雪崩研究所員来所

 去る11月5日、スイス連邦雪・雪崩研究所の雪崩運動と雪崩防止施設部門のプロジェクト・リーダーであるステファン・マーグレス博士に当試験所を訪問して頂き、雪崩対策施設に関する研究の意見交換を行いました。
 特に氏はスノーネットの専門家であり、11月4日の東京での講演直後の忙しい来日の合間を縫っての来所でした。 (文責:加藤)

表層雪崩発生機構に関する科技庁との共同実験を実施

表層雪崩発生機構に関する科技庁との共同実験を実施

 表層雪崩の誘因となる脆弱層の形成条件解明を目的とし、9月21日から5日間、科学技術庁防災科学技術研究所新庄雪氷防災研究支所の雪氷防災実験棟において共同実験を行いました。この実験棟では降雪、気温、湿度、日射、風速等の制御が可能であり、特に天然の雪に近い結晶形の雪を降らせる装置を備えた施設としては世界唯一のものです。
  脆弱層の形成に寄与する気象因子は様々ですが、今回の実験では日射の寄与度を把握するため、積雪深約40pの積雪表面に日射照射面と非照射面とを設定し、両者を傾斜角度45°として降雪を継続し、各種の計測を行いました。この実験により雪崩発生に至る過程における各種の知見を得ることができました。 (文責:石田)

■「一日土研」新潟で開催される

 去る10月29日に建設省土木研究所、建設省北陸地方建設局主催の「一日土研」が新潟市内で開催されました。
 当所からは、技術相談(SESSIONU〔道路〕雪崩防護柵及び雪崩防護擁壁の設計高さ)を所長が、パネル展(電磁波を用いた冬期道路圧雪厚計測技術の開発:次頁研究ノートに記載)を早川が担当しました。  (文責:早川)

■地すべり・雪害推進協議会研修会

 去る10月26日協議会関係者14名で科学技術庁防災科学技術研究所実験棟を見学しました。
 実験棟では、雪氷圏環境実験研究室長佐藤威氏から、支所の研究概要、先端的な低温実験棟内の人工降雪装置、屋外実験施設等の説明を受けました。 (文責:早川)

JICA研修生来所

 国際協力事業団(JICA)の研修生1名が8月3日〜5日、日本の地すべり対策等の研修のため当所を訪れました。研修生は、ネパールの水資源省に勤めている地すべり対策担当のマヘンドラ・H・シュレッサさんです。当所では、沖見地すべり試験地でひずみ計による地すべり観測方法の実習を行ったほか、対策施設を見学していただきました。 (文責:高橋)


鉛直型雪崩予防柵雪圧調査の本格実施■鉛直型雪崩予防柵雪圧調査の本格実施

 現在、コスト縮減や環境への配慮、施工性向上から採用されつつある鉛直型雪崩予防柵はまだ設計基準が確立していません。
  当所では長野県が白馬で施工した鉛直型予防柵を利用し、平成7年度から雪圧等の基礎調査を行い、予備的な知見を得て、今後、調査箇所を増やし設計基準作成に反映していく必要があります。このため、本省との調整を経て、鉛直型予防柵を実施している北海道、青森、秋田、山形、長野、岐阜県と共同で雪圧調査を行うこととしました。 (文責:佐藤)

■長野県治水砂防協会姫川支部視察団来所

 去る9月4日長野県治水砂防協会姫川支部の一行14名が研修視察に来所されました。
  姫川支部のある小谷村、白馬村には当試験所の鉛直型雪崩予防柵雪圧、雪崩動態や融雪水に起因する土石流に関する研究のための観測地があります。 (文責:佐藤)

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