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NEL News
新潟試験所ニュース
季刊 ・ 第15号 土木研究所 新潟試験所
2000年 11月発行 Niigata Experimental Laboratory , Public Works Research Institute


トピックス

JICA研修生らの火山砂防工学研修「第39回日本地すべり学会研究発表会」において発表

 去る8月29日 から30日までの 2日間にわたり、 第39回日本地す べり学会研究発 表会が神戸市の 神戸国際会議場 において開催さ れました。発表 会では、一般セッションにおいて 101課題、特別セッションにおいて68課題の研究発表が行われました。
 当試験所からは、一般セッションにおいて地すべり地のすべり面付近における、土圧及び間隙水圧の観測方法について試験した「地すべり斜面における土中土圧観測」(丸山)、地すべり地における高品質な地盤コアサンプリングのため開発された新規サンプリング技術の実用性について、その施工実績から考察した「JFB工法による高品質なサンプリング技術」(吉田)、地すべり地における地下水排除施設の機能低下現象について、その防止方法について調査・試験した「地下水排除施設における集水パイプ内スライム付着防止に関する試験」(安藤)の3課題を発表いたしました。

■(社)日本雪氷学会全国大会参加

 日本雪氷学会全国大会が10月1日から5日に開催され、竹内研究員が「妙高・幕の沢における雪崩発生と気象・積雪観測」のポスター発表をしました。今年は、「雪は天から送られた手紙である」という有名な言葉を残した、中谷宇吉郎博士の生誕百年を記念し、博士の出身地である石川県加賀市において行われました。中谷宇吉郎は世界で初めて人工的に雪結晶を作り出し、「中谷ダイヤグラム」を完成させたのをはじめ、今日の日本の雪氷学の基礎となる多くの業績を残しました。

■Debris-covered Glacier(堆積物に覆われた 氷河)に関する国際ワークショップ参加

北陸地方建設局管内技術研究会 国際水文科学会の国際雪氷委員会主催の標記ワークショップが、アメリカのシアトルにおいて9月13日から16日に行われました。アメリカ、カナダ、イギリス、ネパール、日本等から60名余りの参加者があり、竹内研究員が「ネパールヒマラヤ・クンブー氷河における裸氷と堆積物の熱収支特性」について発表しました。発表内容は、氷河堆積物が熱収支や融解に及ぼす影響、氷河の流動や内部構造、氷河の変動と気候との関係、氷河湖の形成や決壊洪水など 多岐にわたりま した。ワークシ ョップ最終日に は、レニア山 ・ Emmons氷河への 見学会(写真) が行われました。

■砂防研究報告会参加

 去る9月27日から28日までの2日間にわたり、第13回砂防研究報告会がつくば市の科学技術庁研究交流センタ−において開催され、当試験所からは5名が参加しました。
 報告会では、21世紀へ向けた砂防行政や最近の砂防事業・研究の動向に関する報告があり、今後の研究活動へ向け有益な情報を得ることができました。
 また、6つの課題からなる分科会も行われ当試験所からは、平成13年4月の土砂災害防止法の施行を控えて、地すべり警戒区域・特別警戒区域の設定・解除に伴う問題点についての課題「地すべりによる被害影響範囲の予測及び調査方法について」と、急傾斜地崩壊対策施設として杭式擁壁工の選択要因についての課題「緊急に効果の発現が求められるがけ崩れ対策について」の2分科会に出席しました。各分科会においては、活発な討議が行われました。

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