国立研究開発法人 土木研究所

研究活動

近年顕在化・極端化してきた水災害に対する防災施設設計技術の開発

研究概要

 近年、降雨の局地化・集中化・激甚化により、施設の能力を上回る外力を伴った洪水が頻発しており、越水や浸透による堤防破壊、高速流による河川構造物の破壊が起きています。 また、2011年東日本大震災を契機として、津波災害への取り組みが喫緊の課題となっています。 さらに、沿岸域施設においては、気候変動に伴い強力な台風並みに発達した低気圧の頻発が予想されていますが、この低気圧によって引き起こされる波浪の強大化など、海象の変化に対応する技術も求められています。
 しかしながら、こうした最大クラスの外力や衝撃的な破壊に対し粘り強さを高める技術などの研究はあまり進んでいません。 このため、本研究では、気候変動に伴い近年新たなステージに入った水災害や巨大地震津波に対して、最大クラスの災害外力や衝撃破壊的な災害外力を考慮した、 被害軽減のためのハード対策技術を開発します。これらの目的を達成するため、次の研究課題に取り組みます。

  1. 侵食等に対する河川堤防等の評価・強化技術の開発
  2. 浸透に対する堤防の安全性評価技術、調査技術の開発
  3. 津波が構造物に与える影響の評価及び設計法の開発
  4. 気候変動に伴う海象変化に対応した技術の開発