国立研究開発法人 土木研究所

研究活動

社会インフラの長寿命化と維持管理の効率化を目指した更新・新設に関する研究

研究概要

 我が国の社会資本ストックは高度経済成長期に集中的に整備されており、老朽化したストックの急増が懸念されます。これらの社会資本ストックについては、サービスを中断することなく、更新等を行うことが重要です。 厳しい財政状況の中、着実に社会インフラの更新や新設を進めるためには、構造物の重要度に応じたメリハリのある整備が不可欠となります。
 例えば最重要路線等を構成する構造物については高耐久性を実現し、ライフサイクルコストを削減し維持管理の負担を軽減していくことが求められます。一方で、管理レベルは高度でないものの、膨大な数の小規模で 簡易な構造物については、簡易な点検で更新時期や更新必要箇所を明らかにできる構造を実現することが有利となります。
 また、我が国の生産年齢人口の減少は、建設分野にも影響を与えつつあります。建設業に従事する労働者が減少しても、効率的に社会インフラを更新するためには、生産性の向上を実現する必要があります。 例えば、プレキャスト部材の活用などにより、質の高い構造物を効率的に構築するための技術開発が必要となります。
 本研究プログラムではこのような社会ニーズに適合した新技術を実用化するために、必要となる材料や工法の開発や、評価手法の確立を目指します。研究成果が各種の設計指針等の基準類に反映されるような 提案も併せて行っていきます。