研究成果・技術情報

平成26年度砂防学会「新潟大会」若手優秀発表賞受賞

到達距離の長い融雪地すべりの発生箇所の地形的特徴

土砂管理研究グループ(雪崩・地すべり研究センター)の桂真也研究員が、
下記のとおり、平成26年度砂防学会「新潟大会」若手優秀発表賞を受賞しました。


論文名:到達距離の長い融雪地すべりの発生箇所の地形的特徴
(平成26年砂防学会研究発表会,B-6~B-7.(2014))
筆者:桂真也(1)、木村誇(2)、丸山清輝(3)、秋山一弥(4)、畠田和弘(5)
(1)土砂管理研究グループ(雪崩・地すべり研究センター) 研究員/
(2) 土砂管理研究グループ(雪崩・地すべり研究センター) 専門研究員/
(3) 土砂管理研究グループ(雪崩・地すべり研究センター) 特任研究員/
(4) 土砂管理研究グループ(雪崩・地すべり研究センター) 上席研究員/
(5)日本工営株式会社
受賞理由:
 若手優秀発表賞とは、平成26年度砂防学会「新潟大会」において、優れた調査研究を行い口頭発表した若手学会員を対象として、その功績を称えるとともに、若手学会員の研究意欲の高揚と砂防に関する調査研究の進展を目的として、表彰するものである。
 本研究では、既往の融雪地すべり事例を収集し、到達距離の長い地すべりの発生箇所の地形的特徴を検討した。1947年~2012年に日本国内で発生した融雪地すべり77事例について、数値標高モデルや地すべり地形分布図等を活用し、すべり土塊の移送堆積域の地形分類、地すべり発生斜面の滑動履歴、および流入角度を整理分類した。
 その結果、到達距離の長い融雪地すべりが発生する恐れがある条件として、①移送堆積域が「谷」に分類され、②地すべり地形を呈しており、③「谷」への流入角度が70°未満、以上3つを示した。