研究成果・技術情報

「第三十七回シンポジウム」優秀ポスター賞

受賞名:「第三十七回シンポジウム優秀ポスター賞」(主催:京都大学環境衛生工学研究会)
受賞論文名:二次処理水を用いた微細藻類培養の数理モデル化に関する研究
受賞者(著者):高部祐剛 (材料資源研究グループ 研究員)

賞の概要:
贈賞組織名: 京都大学環境衛生工学研究会
 2015年7月31日,8月1日に開催された京都大学環境衛生工学研究会第三十七回シンポジウムにおいて,優秀ポスター賞を受賞した。
 同賞は,京都大学環境衛生工学研究会シンポジウムで優れた講演を行った若手研究者,技術者を表彰し,論文や講演の内容向上に寄与すること,若手研究者や技術者の参加意欲向上を図ること,本会の活性化に貢献すること,等を目的とするものである。

 

 

研究成果の概要:

 地球温暖化,化石燃料の枯渇への懸念を背景に,再生可能エネルギーの利用が期待されている。
微細藻類を用いたエネルギー生産にも大きな注目が集まっており,近年,窒素・リン等の栄養塩が豊富に含まれる都市下水を用いた微細藻類培養の試みが実施されてきている。
 本研究では,下水処理水を用いた微細藻類培養を,屋外に設置した培養装置で実施し,自然条件下での微細藻類増殖特性を把握した。 また,自然環境の変化も考慮に入れた微細藻類増殖を表現する数理モデルを構築し,実測データを用いて,数理モデルによるデータの再現性を評価した。本研究で得られた研究成果は以下のとおりである。
1) 全窒素および全リン濃度が15.6 mg-N/Lおよび2.00 mg-P/Lの二次処理水を用いた微細藻類培養
 により,8月,9月で,206および166 mg/Lの浮遊物質濃度が得られた。
2) 実験期間を通じてエネルギー価の高いイカダモの培養が期待できることが提示された。
3) 自然環境変化を考慮にいれた,微細藻類増殖を表現する数理モデルを構築し,実験データを用い
 て、モデルによるデータの再現性を示した。

 

第37回優秀ポスター賞