研究成果・技術情報

「地震工学論文集論文奨励賞」受賞

受賞名:「地震工学論文集論文奨励賞」受賞
論文題目:支承およびダンパーの損傷跡に基づく気仙大橋の津波による挙動の推定
受賞者:中尾 尚史(国立研究開発法人土木研究所 CAESAR 専門研究員)
著者:中尾 尚史
   森屋 圭浩 (株)川金コアテック(前 国立研究開発法人土木研究所 CAESAR 交流研究員)
   井上 崇雅 (株)ビービーエム(前 国立研究開発法人土木研究所 CAESAR 交流研究員)
   星隈 順一 国土交通省国土技術政策総合研究所道路構造物研究部橋梁研究室長
   (前 国立研究開発法人土木研究所 CAESAR 上席研究員)
賞状
賞の概要:

受賞日:平成28年12月13日

贈賞組織名:公益社団法人土木研究所 地震工学委員会

賞の情報:地震工学論文賞に準ずる優れた論文で、かつ第一著者が論文の投稿された年の4月1日時点で満35歳以下のもの

 

研究成果の概要:

 津波の影響を受ける橋梁の挙動を明らかにするために、現地にて偶然撮影された津波の映像や数値解析を基に津波の特性および上部構造への作用力を評価する研究が多い。 しかし、映像では津波の特性は推定できても、上部構造がどのような挙動となって流出したのかを推定することは困難である。本研究では、津波により上部構造が流出した気仙大橋(写真-1)を対象として、 残存した支承部や耐震補強の目的で装着されていたダンパー等に残された損傷跡に基づき(図-1,2)、気仙大橋の上部構造の挙動メカニズムを推定した(図-3,4)

 

(a)被災前(提供:東北地方整備局)
(a)被災前(提供:東北地方整備局)

(b)被災後 写真-1気仙大橋全景
(b)被災後
写真-1 気仙大橋全景

図-1 ダンパーおよび支承配置図(被災前)
図-1 ダンパーおよび支承配置図(被災前)

図-2 ダンパーおよび支承の損傷状況
図-2 ダンパーおよび支承の損傷状況

図-3 推測される上部構造の挙動(3径間連続桁)
図-3 推測される上部構造の挙動(3径間連続桁)

図-4 推測される上部構造の挙動(2径間連続桁)