研究成果・技術情報


技術資料: 技術Aのリーフレットpdfファイル(鋼床版き裂超音波探傷法)
                   技術Bのリーフレットpdfファイル(超音波を利用した鋼床版Uリブ内滞水調査法)

技術の概要
 鋼床版橋梁の溶接部に発生する目視困難な疲労き裂について、非破壊 (超音波) 技術を利用した調査法であり、き裂深さを直接検出する方法(技術A)と、き裂がデッキプレートを貫通した場合に生じるUリブ内の滞水を検知することで間接的にき裂の発生を把握する方法(技術B)の2つの調査法からなります。いずれの方法も表面の塗装を除去することなく調査が可能です。

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適用の効果
1) 安全性
  • 交通規制することなく、橋下より調査が可能です。 (技術A、技術B)

  • 2) 精度の向上
  • 従来の技術では、深さが6mm程度以上のき裂でなければ検出できませんでしたが、本技術では、深さ3mm程度以上のき裂を確実に検出できます。 (技術A) 
  • 検査技術者の技量差によるき裂の誤検出や見逃しを極力抑えることが可能です。 (技術A、技術B) 

  • 3) 作業性の向上
  • 塗装を除去することなく調査が可能です。 (技術A、技術B)
  • Uリブ内滞水調査では、1回の調査時間は約5秒と短いです。 (技術B)
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    技術A:き裂の超音波探傷法 技術B:Uリブ内滞水調査法
    < 各技術の調査実施状況 >


    適用条件
  • 調査には、近接できる足場が必要 (技術A)
  • 1地点で調査できる範囲は半径4m以内、高さ5m以内 (技術B)


  • 適用上の留意点
  • 調査箇所により、足場等の設置が必要 (技術A、技術B)
  • 貫通き裂からの雨水の浸入による滞水がないと検出できない (技術B)


  • 適用実績
    年度 適用した鋼床版橋
    平成21年度 4橋 技術A
    平成22年度 4橋
    平成23年度 4橋
    平成24年度 1橋
    平成26年度 3橋
    平成25年度 3橋 技術B
    平成26年度 2橋
    等、合計 21橋(H27.3現在)


    共同開発者
  • 菱電湘南エレクトロニクス株式会社 検査計測事業部
  • 三菱電機株式会社 情報技術総合研究所


  • 問合せ先
      国立研究開発法人 土木研究所 構造物メンテナンス研究センター
    (CAESAR)
    :TEL 029-879-6773
      菱電湘南エレクトロニクス株式会社 検査計測事業部 :TEL 0467-45-3411
      三菱電機株式会社 情報技術総合研究所 :TEL 0467-41-2534