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「美しい山河を守る災害復旧基本方針」のコンクリート系護岸に対するQ&Aを作成しました。

 平成26年3月に「美しい山河を守る災害復旧基本方針」が改定され、「河岸・水際部の形状などに調和した工法検討に関する留意事項」、「保全すべき環境要素に関する留意事項」及び「護岸ブロックに関する留意事項」等の充実が図られました。これらのうち、「護岸ブロックに関する留意事項」は、「河川景観」及び「自然環境」の2 つに大別し、使用する場合の留意事項の充実が図られました。この留意事項に関しては、(国研)土木研究所自然共生研究センターと(公社)全国土木コンクリートブロック協会との共同研究の成果の一部が反映されております。

 護岸に求められる性能・機能として、安全性の確保の他、「親和性」、「調和」と言った自然景観への配慮が求められております。特に中小河川では、護岸の景観を占める割合が大きくなることから、一層配慮する必要があります。しかしながら、現在、護岸ブロックに示されている景観へ影響を与える要因のうち、目標値が定量的に示されているのは明度のみにとどまっており、その他の留意事項については多くの疑問が寄せられております。

 そこで、コンクリート系護岸が配慮しなくてはならない要因をについて、今までの知見や成果をまとめ、Q&Aを作成しました。より良い河川の設計・施工にご活用いただけると幸いです。        (文責:手代木 賢治)