実験河川を活用して河川における自然環境の保全・復元方法について調査・研究を行っております

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植物と水質

 植物は、水をきれいにできるでしょうか?答えはイエスでもあり、ノーでもあります。過剰な期待は禁物です。「水が汚れたのは、自然が破壊されたから」という意見を耳にすることがありますが、水の汚れの最大の原因は、工場、家庭などからの汚れた水です。川や湖に入ってくる汚水の量が、以前よりはるかに増えているのです。したがって、自然あるいは緑が、回復したからといって、水質が良くなるかと言えばノーです。
 ただし、効果は小さいですが植物は確かに水をきれいにする力を持っています。下水道のようにたくさんエネルギーを使う方法に頼るのは限界があるので、植物のように自然の持つ水をきれいにする力(自浄作用)を活用する研究が進められています。
 水辺の植物で自浄作用が特に強いのは、金魚ばちに入っているキンギョモ※のような沈水植物という種類です。沈水植物が池の容積の15〜30%ほどになると、池が急に透明になることが知られています。自然共生研究センターの実験池においても、沈水植物の浄化効果に関する実験をはじめました。沈水植物の有る池では泳ぎたくなるような水質です。
 植物の自浄作用を積極的に活用する方法としては、湿地浄化法(constructed wetland)があります。人工的に植物の生えた湿地をつくり、そこに汚れた水を入れてきれいにする方法で、欧米では盛んに利用されています。効果が高いので、今後は日本でも自然を活用した方法として増えていくでしょう。

中村圭吾
(独)土木研究所 水循環研究グループ 河川生態チーム




植生の無い池(写真上)はプランクトンで緑色、植生の有る池(写真下)は透明感がある。

※キンギョモという特定の種はありません。フサモ、マツモなどの水草の通称です。



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