実験河川を活用して河川における自然環境の保全・復元方法について調査・研究を行っております

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展示見聞録
-アクアマリンふくしま4F-「ふくしまの川と沿岸」

 親潮と黒潮が出合う潮目の海が広がる福島県に昨年開館したアクアマリンふくしま(ふくしま海洋科学館)を訪ねました。この水族館は身近にいるごくありふれた魚を展示することをコンセプトとしており、これまで飼育の成功事例が無かったサンマの飼育展示を初めて実現したことでも有名です。
 館全体を覆う透明なガラス屋根から差し込む豊かな自然光に今回紹介する展示のポイントがあります。この水族館では自然光をとり入れることにより、水域から陸域まで本物の植生を維持管理し、展示に活かしているのです。また、自然光をとり入れることには、自然の中で見える生き物の本物の色を見せるという意味もあります。
 「ふくしまの川と沿岸」のフロアには福島県の豊かな河川環境がダイナミックに演出されています。この展示は阿武隈山系の現地調査をもとに計画され、河川の上流から下流の沿岸域までが再現されています。フロア全体を通して福島の川の縦断的なつながりを、また、それぞれのシーンでは、水域−水際域−陸域と、川の横断的なつながりを体験することができます。
また、水辺の植生は生き物のすみかとしてはもちろん、風景をつくり出す要素としても重要な役割を担っています。ここでは自然のものを移植しているため、季節により景観が変化します。つまり、空間の変化のみならず、時間的な変化についても演出されているのです。
 訪れた3月初旬はまだ緑の少ない冬の景観でしたが、春の使者のフキやフクジュソウが地面から顔を出し開花していました。また、近づいて水面下を真横から覗き込むと、春を待ちきれないアシの新芽を水中に観察することができました。生態的展示は世界的な流れにもなっていますが、水辺の植生にこだわり、自然の光の中で空間的、時間的変化を多彩に演出する新しい展示をぜひ体験してください。

吉冨友恭
(独)土木研究所 水循環研究グループ 河川生態チーム





透明なガラス屋根から豊かな自然光が。


3月初旬。水中では春を待てない新芽が顔を出す。


秋の様子。色づいたモミジの葉が水面を覆う。水中にはウグイの群れが。(事業部長の柳澤践夫さん撮影)



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