一般に、河床の付着藻類は3週間程度で現存量が最大に達すると言われています。最大値に達すると付着藻類の剥離が生じ、BODやChl-a量が増加する、いわゆる自濁作用が働くようになります。このような現象は河川の自浄作用を低下させるだけでなく付着藻類を餌資源とするアユ等の成長を阻害することが指摘されています。流量変動は定期的に付着藻類を更新し、自浄作用と付着藻類の質を向上させる役割を担うものと考えられますが、どのくらいの出水の規模や頻度が必要なのかはまだわかっていません。
そこで、実験河川において、出水の規模(ピーク流量
0.5〜3m3/s)と付着藻類の剥離の関係について調査を行いました。洪水前後の付着藻類を比較した結果、今回実施した規模の出水によって、ある一定量(Chl-aで40〜60mg/m2)まで剥離することがわかりました。
担当 : 皆川 朋子
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