三宅島における噴火後の水文特性と土砂流出特性について

(原題:”Post-eruption hydrology and sediment discharge at the Miyakejima volcano, Japan”)

 

 火山・土石流チームは、重点プロジェクト研究「火山活動の推移に伴う泥流発生危険度評価と規模の予測手法に関する研究」において、噴火によって火山灰が堆積し、水文特性や侵食特性が激変した流域に適用可能な泥流流量予測モデルを構築するためのデータ収集を目的として、平成13年度より三宅島において現地観測を行ってまいりました。本論文は、その観測結果をとりまとめて、海外の学術雑誌Zeitschrift für Geomorphologie N.F.に投稿し、掲載されたものです。

 要旨は、以下のとおりです。ご協力いただいた皆様に改めて御礼申し上げます。

〈要 旨〉

 平成12年7月に噴火した三宅島において、平成13年度から、噴火後の火山斜面からの降雨流出、土砂流出の実態を把握するため、平成12年の噴火で噴出した火山灰で覆われた流域において現地観測を行った。

 噴火から2年〜4年が経過した三宅島では、火山灰が厚く堆積した斜面では、依然として降雨のたびに表面流出が発生しており、その傾向は火山灰の堆積厚が大きいほど大きかった。また、火山灰が厚く堆積した渓流では、土砂を多く含まないフラッシュフラッドは頻繁に発生するが、顕著な土砂流出の発生は移動可能土砂が十分にある渓流に限定されていた。