ICHARM -- The International Centre for Water Hazard and Risk Management

ニュース

ICHARM・国連大学共催国際シンポジウム「洪水~地域多様性を有する世界的問題~」

9月28日に、ICHARM・国連大学共催国際シンポジウム「洪水~地域多様性を有する世界的問題~」を開催いたしました。

本シンポジウムは、第3回ICHARM諮問委員会の開催にあわせて、諮問委員会の委員の方々に講師をお願いしたものであり、一般の方に世界各地の最新の洪水問題を広く知っていただくとともに、各地の課題への対応について国内外の防災関係機関で活躍されている方々にご議論いただいて、世界の水関連災害被害の軽減に貢献することを目的としています。

シンポジウムは、土木研究所魚本健人理事長と国連大学Konrad Osterwalder学長の主催者挨拶で始まり、引き続き、国土交通省甲村謙友技監、文部科学省藤嶋信夫国際統括官、外務省大脇広樹国際協力局審議官より来賓祝辞をいただきました。その後、ICHARM及び国際洪水イニシアチブ (IFI)の活動について、竹内邦良ICHARMセンター長及び国連大学Srikantha Herath教授が講演しました。午後は、世界各地域からの専門家による「地域からの報告」及び、三宅且仁上席研究員及びHerath教授の司会で、国際防災関係機関の代表者によるパネルディスカッションを行いました。

地域からの報告では、アメリカ、ロシア、ジャマイカ、マレーシア、コートジボワール、エジプトからお招きした専門家から、各地域の水関連災害の状況、対応状況、対応に係る課題などを講演いただきました。水関連災害への対応に係る課題として、地域・国など各レベルでの減災戦略の実行、洪水被害軽減に関する政策や法律の更新・洪水に関する情報の共有などがあげられました。

パネルディスカッションでは、上記の地域の課題を解決するために世界的レベルで協力できることについて議論が行われました。その中で、資金や人員などの資源を持つ組織同士が連携して長期的な協力を行うこと、能力やノウハウを持った組織とそれを必要とする人々との実務レベルの連携を強めること、能力開発によって地域レベルのガバナンスの質を向上させていくことなどが話し合われました。

ICHARMでは、今回のシンポジウムでの議論の結果を活かし、今後の活動を一層充実してまいります。


パネルディスカッションの様子

シンポジウムのリーフレットはこちらからダウンロードいただけます。

up