集中豪雨洪水の危険予測シミュレーション
及び災害対応タイムラインに関する研究

研究の背景

H27.9鬼怒川洪水は、線状降水帯による集中豪雨によって、最大24時間雨量が551mm(五十里地点)を記録するなど、既存施設の能力を超える出水が起こり、越水や大規模破堤が家屋流出や浸水被害をもたらした大災害となった。また一部で避難指示が破堤後になる等、情報提供で課題が生じた。

今後、このような災害を的確に予測し、確実に被害の軽減を図っていくためには、現在の課題を踏まえ、先端的な技術の研究開発及びその活用について喫緊の課題として検討する必要があることは論を待たない。

また、『社会資本整備審議会河川分科会 大規模氾濫に対する減災のための治水対策検討小委員会(議長:小池ICHARMセンター長、第1回10/30開催)』において、今後、対応すべき課題について集中的に議論されることとなっている。

研究の目的

上記を踏まえ、降雨予測、洪水流出・氾濫予測の精度向上及び避難行動に要するリードタイムの確保、洪水時の災害対応タイムラインの作成による行動計画の明確化、図上訓練等による実効性の確保及び効果的なリスクコミュニケーションの促進などに資する一連の検討を重点的、効率的に実施するため、ICHARM内で横断的な体制(水理水文とリスクマネジメントの効果的連携)のもと、関東・東北豪雨を踏まえて研究を実施し、結果をとりまとめることを目的とする。

研究期間

平成28~30年度

研究担当者

上席研究員伊藤 弘之、徳永 良雄
主任研究員栗林 大輔、大原 美保、Abdul Wahid Mohamed Rasmy
研究員宮本 守
専門研究員牛山 朋來、山崎 祐介、郭 栄珠、渋尾 欣弘、南雲 直子

達成目標

  1. 降雨の正確な予測技術と洪水・氾濫の検証
  2. ダム操作(事前放流の可能性)のシミュレーション
  3. 災害対応タイムラインの提案
  4. 訓練システムの提案

研究説明資料