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新潟試験所ニュース
季刊 ・ 第17号 土木研究所 新潟試験所
2001年 5月発行 Niigata Experimental Laboratory , Public Works Research Institute

独立行政法人として出発するに当たって

新潟試験所長 井良沢道也 

井良沢道也所長 この度、新潟試験所長でまいりました井良沢です。
 4月1日より中央省庁の再編に伴い、国土交通省土木研究所の一部が独立行政法人に移行することとなりました。
 当新潟試験所も独立行政法人土木研究所として、これまで諸先輩方が築き上げてきた技術を継承し、さらにそれらを発展させるべくたゆまぬ努力を行う所存です。
 当試験所は、土木研究所における唯一のフィールドを有する研究機関であり、融雪に起因する地すべりなどの土砂災害、集落等の雪崩災害や道路雪害の防止・軽減に関する研究を現地観測・現地実験を中心として行っております。今後、独立行政法人化となったメリットを最大限生かすよう行政のニーズにきめ細かく対応すると共に、他の研究機関との連携を強化し、積雪地域の整備に不可欠な研究成果をあげていきたいと考えています。さらにより一層皆様にとって新潟試験所を身近な存在として活用して頂くように頑張りたいと思います。本試験所の置かれている立地条件を成果として最大限生かせるよう全力をあげて取り組んで参りたいと思いますので、皆様方のご指導とご支援を心からお願いします。


トピックス

■丸山主任研究員博士号取得

 土砂害研究部門の丸山主任研究員が、平成13年3月26日付で、新潟大学から博士号(学術)を取得しました。博士論文は、長年の研究成果の中から地すべり斜面におけるすべり面に関する発表論文をまとめたものです。なお、論文の要旨を研究ノートで紹介します。

■雪と道路の研究発表会で発表

 去る、2月9日第13回雪と道路の研究発表会が青森市文化会館において開催され、16題の研究発表が行なわれました。当試験所からは「雪崩の警戒避難システムに関する調査」と題し、警戒避難対策として気象観測データから既存の雪崩発生予測式を用いて雪崩発生危険度を検証したこと、コスト縮減や環境に配慮した鉛直型雪崩予防柵やスノーネットの設計手法確立のため全国でデータ収集している現状について林主任研究員が発表しました。

■地すべり・雪害研究推進協議会講演会開催

 去る、2月26日「地すべり・雪害研究推進協議会」主催の講演会が新井市内で開催され協議会を構成している上越地方22市町村の担当職員や一般市民等120数名が参加しました。元高田測候所長で現在、株式会社アルゴスの気象部長の斎木昭治氏が「上越地方の気象の変化と天気予報」について講演されました。 また、試験所職員も「光ファイバセンサを用いた地すべりの調査、維持、管理方法に関する検討」(吉田)、「妙高・幕の沢における雪崩観測」(竹内)をそれぞれ発表しました。

■ロンドン大学Chandler教授来所

 去る、4月11日イギリスのロンドン大学からChandler教授が、新潟大学の丸井教授一行とともに、新潟試験所を訪れました。
 先生は、土質力学の分野で世界的に有名な方であり、今回で日本訪問は2回目とのことです。試験所では、研究施設を視察されるとともに、現場視察された沖見地すべり試験地の光ファイバセンサの現地試験や地すべり動態観測について熱心に質問されていました。

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