国立研究開発法人 土木研究所

研究活動

国立高等専門学校機構と連携・協力の推進に関する協定を締結

 平成23年12月7日、土木研究所(以下「土研」、魚本健人理事長)は、独立行政法人国立高等専門学校機構(以下「高専機構」、林勇二郎理事長)と連携・協力の推進に関する協定を締結しました。
 高度経済成長期に多数建設された橋梁の老朽化が社会的に問題となる中、国や都道府県と比較して技術者数の少ない市町村では老朽化への対応が難しく、市町村道路管理者の維持管理技術力の向上が求められています。
 現在、13の国立高等専門学校(福島・群馬・石川・福井・舞鶴・和歌山・明石・徳山・呉・香川・阿南・高知・熊本)建設系教員が協力して「橋の老朽化対策研究会」を立ち上げ、市町村管理橋梁の老朽化対策に取り組んでおり、両法人において連携・協力することにより、市町村へのより効果的な支援を全国規模で展開・推進することが可能となります。

 

  【協定締結に至った経緯】

  高専機構に所属する香川高等専門学校では、市町村が管理する橋梁の老朽化問題に対応するため、市町村の道路管理者を対象とした「実践的橋梁維持管理講座」を平成20年8月~22年3月の間に全19回開催してきました。
  この講座を開催するに当たっては、独立行政法人土木研究所構造物メンテナンス研究センター(以下「CAESAR」)が講師派遣等を行っており、講座の開催を契機として平成21年5月29日、両者の間で「市町村の道路管理者の橋梁維持管理技術力育成に関する協定書」を締結しました。
  今回、法人間で協定を締結することにより、香川高等専門学校とCAESARの取り組みを2法人全体の取り組みに拡大して推進します。

 

 当日は、高専機構の林理事長と魚本理事長による挨拶、香川高等専門学校嘉門校長及びCAESAR桑原研究グループ長によるこれまでの取り組み状況、協定締結の趣旨説明が行われ、その後、両法人理事長による協定書への署名を行い協定が締結されました。
  協定締結により、両法人の協力可能な全ての分野における人材育成・産学共同教育の相互支援、研究開発などの具体的な連携・協力を効果的に推進することにより、我が国の学術及び産業技術の振興に寄与するとともに、社会基盤の整備と維持管理を通じて地域社会に貢献して参ります。

 

調印式写真   調印式写真
協定書に署名した両理事長(高専機構林理事長(右)、魚本理事長(左))   左より大石理事、青木総務課長、魚本 理事長、(高専機構)林理事長、(高専機構)五十嵐理事、(高専機構)木谷理事、(高専機構)嘉門香川高専校長、桑原CAESARグループ長