土研ニュース

土木研究所創立90周年記念講演会ポスターデザインを募集します

 土木研究所では、平成24年10月1日(月)に開催する創立90周年記念講演会のポスターデザインを募集しています。デザインは、土木技術を連想させるものであれば、どのようなテーマでも構いません。また、イラスト、写真等、デザイン手法や画材も自由です。

 採用された方には、賞状及び賞金(10万円)を贈呈します。

 どなたでも応募できますので、奮って御応募ください。(応募締切:7月31日(火))


 <応募の詳細は、以下からご覧ください>


  募集に関するページ:

  http://www.pwri.go.jp/jpn/news/2012/0622/index.html


   

     写真左:創立当時(内務省土木試験所(駒込))               写真右:現在の土木研究所(つくば)


(問い合わせ先:研究企画課)

「コンクリートテクノプラザ2012」に参加します
〜土研・コンクリート研究室の足跡をたどる〜

  内務省土木試験所当時に使用されていた摩耗試験器:
骨材種類などがコンクリート舗装の
摩耗量に与える影響を実験的に調査



  土研の研究成果が活用された宮ヶ瀬ダム:
モンモリロナイトによるコンクリートの
超早凝結を超遅延剤の使用で克服



  プレストレストコンクリート供試体の載荷試験:
高強度コンクリートを用いた部材
のせん断強度を実験的に検討




 基礎材料チームは、2012年7月4日(水)から6日(金)にかけて広島国際会議場で開催される「コンクリートテクノプラザ2012」に参加します。コンクリートテクノプラザは公益社団法人日本コンクリート工学会が毎年主催する「コンクリート工学年次大会」の主要行事のひとつとして開催され、例年50以上の団体によりコンクリート関連の技術開発の紹介が行われています。基礎材料チームは、今年のコンクリートテクノプラザで「土研・コンクリート研究室の足跡をたどる」と題したパネル展示を行います。

 基礎材料チームの歴史は、1922年(大正11年)に発足した内務省土木試験所(東京都文京区本駒込)にまで遡ることができます。その後、材料研究室、コンクリート研究室、構造物マネジメント技術チームなど組織改編とともに名称を変えてきましたが、コンクリート構造物の材料、設計、施工、耐久性、品質管理に関する研究を一貫して行ってきました。今回のパネル展示では、大正〜昭和〜平成の90年間で実施してきた研究の内容を振り返るとともに、得られた研究成果が我が国の直轄工事の実務面やコンクリート工学の学術的分野にどのように寄与してきたかを紹介します。

 多数の皆様のお立ち寄りをお待ちしております。


 ※コンクリート工学年次大会2012 主要行事紹介のホームページ

  http://www.jci-net.jp/rally/2012/event/index.html#03


 ※コンクリートテクノプラザ2012の入場は無料です(コンクリート工学年次大会の他の行事には参加費が必要なものもあります)。



(問い合わせ先:基礎材料チーム)

パキスタン高官が参加する洪水リスクマネジメントワークショップを開催しました

  パキスタン位置図


  利根大堰を遠望


  足尾砂防堰堤を遠望


  村君小学校での歓迎


 ICHARMでは、2012年5月15日から24日まで、「パキスタンにおける統合的な洪水リスク管理能力向上」ワークショップを実施しました。

 このワークショップは、2010年にパキスタンで起こった大水害を契機に、日本政府からユネスコへの資金拠出によって開始したプロジェクト「パキスタンにおける洪水予警報及び管理能力の戦略的強化」の一環として、実施したもので、インダス川水系局議長を始めとしたパキスタンの高級行政官6名が参加しました。

 ワークショップの内容は、講義と現地視察の2本立てで構成されました。講義は、日本の洪水対策、ダム操作の方法、気象情報や洪水情報の取得・伝達方法、地域防災計画などを行いました。また、最新の研究内容の紹介として、ICHARMで研究開発を行っているIFASやRRIモデルや、JAXAから開発員 を招いてGSMaP(全球降水マップ)などの説明を行いました。

 現地視察は、我が国の総合治水計画の先駆けともいえる鶴見川流域(鶴見川遊水地、霧が丘調整池、恩廻公園調節池)、水質改善や環境面にも配慮した渡良瀬遊水地、効率的な水利用を図るための川治ダム・五十里ダムの連携事業、植林事業を精力的に実施している足尾砂防現場、利根川中流部での上水や灌漑に重要な役割を果たす利根大堰などを訪問しました。また、19日には、埼玉県久喜市内で行われた「第61回利根川水系連合水防演習」の見学も行い、参加者は大規模な演習の光景に圧倒されていました。

 22日には、羽生市役所を訪問し職員から歓迎の拍手を受け、河田羽生市長からは歓迎の言葉を頂き、市の防災対策について説明を受けました。また、英語教育の盛んな羽生市立村君小学校も訪問し、生徒の皆さんと一緒に給食を食べるなど、温かい歓待を受けました。参加者からは、貴重な経験だったとの声がありました。

 23日には、国土交通省水資源・国土保全局、外務省国際協力局、文部科学省日本ユネスコ国内委員会への表敬も行い、各局長等との貴重な意見交換の場となりました。

 参加者の多くからは、このワークショップの内容は大変良く考えられており、素晴らしいものだったとの評価を頂きました。帰国後は、今回のワークショップから得られた知見をもとに、パキスタンで考えられる将来の方向性や対策をまとめるということです。

 なお、現地視察の一部は、現在ICHARMで実施中の修士課程「防災政策プログラム 水災害リスクマネジメントコース」と合同で行い、修士課程に在籍する6名のパキスタン学生にとっては、高官と議論できるいい機会になりました。

 今後もICHARMは、このようなワークショップ等などの活動を通じて、洪水多発国での技術力の向上やICHARMとの人的ネットワークの拡充に向けて幅広く活動し、世界の水関連災害による災害の軽減に努めていくつもりです。

 最後になりますが、当該ワークショップにご協力いただいた皆さまへ心より感謝申し上げます。



開講式での集合写真


(問い合わせ先:ICHARM)

ICOLD2012参加報告


ICOLD J.JIA総裁挨拶



ICOLD2012 坂本組織委員長(JCOLD会長)挨拶



水工研究グループ 佐々木上席の発表



展示ブース

 2012年6月2日〜8日に国際大ダム会議第80回年次例会及び第24回大会(ICOLD2012以下、「本大会」)が国立京都国際会館にて開催されました。国際大ダム会議は1928年に創設された民間国際団体(世界95ヶ国が加盟)であり、ダムの建設や運用に関する各種基準やガイドラインの策定などで世界の指導的な役割を果たしてきています。また、ダムに関する最新の技術情報を共有・議論するため年次例会、および3年に一度あらかじめテーマを設定し集中的に討議を行う大会を開催しており、本年は京都において年次例会と大会が開催されました。本大会では世界70カ国から約1367名の参加者が集まり、ダム及びその周辺分野に関する発表や議論を通じて最新の技術や知見についての情報共有がなされました。本大会は日本国内での開催ということもあり、土木研究所からも複数の研究グループから計15名の研究者が参加し、研究成果の報告を行うとともに各国の研究者・技術者と情報の交換をする機会を得ました。また、土木研究所から6名の研究者が議長団及び論文査読委員や課題討論分科会委員等の運営委員としても従事し、本大会の開催に貢献しました。

 今回のICOLD2012では、土木研究所からは、年次例会と大会を併せて口頭6編、ポスター6編、合計12編の研究成果発表を行いました。口頭発表では、2011年の東北地方太平洋沖地震のダムへの影響、コンクリートダムの耐震性評価法、堆砂管理のための研究開発等に関する発表を行いました。会場からは多くの質問がされ、発表者と活発な議論が行われました。また、ポスター発表では、GPSを用いた堤体測定技術、コンクリートの経年劣化及び凍結融解の影響観察、ダダム下流河川の砂礫床回復への取り組み等の研究の発表を行い、多くの研究者・技術者がポスターを閲覧し、活発な議論がされました。

 大会では特に「ダム及び貯水池と周辺環境に関わる技術」「ダムの安全性」「洪水」「既設ダムの長寿命化と更新」という4つのテーマが設定され、集中的な議論がなされました。特に「既設ダムの長寿命化と更新」のセッションには数多くの発表がなされ、注目度の高さが伺えました。

 会議期間中、世界中から参加した同分野の研究者・技術者との交流・情報交換は、単なる研究成果の発信・情報収集に留まらず、今後の研究活動に大きな刺激を受けた良い国際会議となりました。



(問い合わせ先:水工構造物チーム)

寒地土木研究所一般公開のお知らせ(7月20日、21日)


企業の方も多くご来場いただいています



雪崩の実験です



液状化実験にみんな真剣です

 寒地土木研究所では、研究所の役割や研究成果をわかりやすく紹介するため、毎年7月の「 国土交通Day」の一環として施設を一般公開しています。この一般公開は、昭和36年に始まり、当時は不定期の開催でしたが、近年では毎年行っています。

 今年は7月20日(金)、21日(土)の2日間公開する予定で、「歩みを重ねて75年 未来へつなぐ北の土木の可能性」をテーマに、誰もが理解できる展示、実演を通し、学べる、楽しめる、体験できる研究紹介を14の研究チームと1ユニットが行います。

 例年、試験研究機関や企業、国や自治体などの行政関係者、大学生や専門学校生はもとより、近隣にあっても、普段研究所の研究に触れる機会のない方々や子供達も多数来場され、研究の一端に触れていただいています。


 パネル展示

 今年は、当研究所設立75周年を迎えるため、過去の実験風景、研究所の建物の写真や過去の研究成果など、北海道の開発と共に歩んできた寒冷地土木技術の75年間の試験研究をパネルにして展示を行います。ご年配の方々には、懐かしく感じていただけるとともに、当時を知らない子供達には現代とは全く違った様子に興味を持って貰えると思います。


 技術者のための研究説明コーナー

 土木技術者の皆さんからの専門的な質問にお答えする「技術者のための研究説明コーナー」を設けます。詳細につきましては、パンフレットをご覧になるか、下記連絡先にお問い合わせください。研究員が常駐しておりますので、当所の研究内容について、お気軽にお尋ねください。また、同時に講堂に技術相談窓口も設けておりますので気軽にお立ち寄りください。


 団体見学も歓迎します

 一般公開では、団体見学も受け付けています。例年、幼稚園から小学校、高校、専門学校等から団体見学の依頼を受けています。各団体にそれぞれ担当者を配置して構内をご案内しますので、事前に連絡をいただきますようお願いします。


 ■連絡先■

 独立行政法人土木研究所 寒地土木研究所 寒地技術推進室

 〒062-8602 札幌市豊平区平岸1条3丁目1番34号

  TEL 011−590−4046

  FAX 011−590−4048

  URL http://www.ceri.go.jp



(問い合わせ先:寒地土木研究所 寒地技術推進室)

平成24年度「つくばちびっ子博士」一般公開のお知らせ


大型油圧ショベルの遠隔操作
(クリックすると動画ソフトが開きます(約8.2MB))



音が響かない無響室



毎年大好評の試験走路での高速走行体験


 つくば市内の各研究機関等で行う展示やイベント等を見学・体験するスタンプラリーとして毎年行っている「つくばちびっ子博士」(※つくば市HPへリンク)では、今年も土木研究所の施設公開を国土技術政策総合研究所(国総研)と合同で7月27日(金)に行います。

 これからの未来を担う小中学生に身近な土木技術への理解を深めてもらうため、分かりやすく楽しい施設公開にしたいと、現在準備を進めているところです。

 今年は、土木体験バスツアーとして、遠隔操作で動く大型油圧ショベルで建設機械による先端技術を体験(ただし、人数に限りがあります。)していただくほか、騒音対策の実験施設では、通常よりも音が響く「残響室」、また逆に全く音が響かない「無響室」にそれぞれ入り、不思議な音の世界を体験していただきます。

 もちろん、毎年大好評の試験走路での高速走行体験も行う予定です。

 参加は事前予約制で、国総研総務課(029-864-2672)で7月13日(金)から受付いたします。

 多くの皆さまのご来場を心よりお待ちしております。



(問い合わせ先:総務課)