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図-1 電磁波による圧雪厚計測概念図
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図−2 実験方法概念図 |
2 電磁波を用いた冬期道路圧雪測定技術の開発
(1)技術開発の必要性と目的
冬期積雪地域で発生する圧雪路面対策として、道路管理者は機械除雪や凍結防止剤の散布を行っています。現状での機械除雪や薬剤散布等の実施は、各所の気象観測情報やITV画像から判断していますが、これらは点的な情報であり、路線全体の線的な情報は分かりません。
高度な路面管理を行うためには、線的に圧雪厚を計測する技術が必要です。本研究では、レーダ探査技術を用いて、路面圧雪厚計測技術の開発に取り組んでいます。
(2)電磁波による圧雪厚計測の原理
図−1に示すとおり、レーダアンテナから地表面に向けてパルス波を送信すると、圧雪面で反射された波と、雪中を通過し舗装面で反射された波が受信されます。
この2つの反射波の到達時間差に電磁波速度を掛けることにより圧雪厚を求めることができます。
(3)圧雪厚計測試験
図−2に試験所構内の圧雪作成装置を用いた実験方法を示します。アスファルト舗装面とコンクリート舗装面上に圧雪を作成し、レーダアンテナを装着した圧雪作成装置を時速約1q/h〜約5q/hで走行させて、反射波到達時間を計測しました。
(4)電磁波計測結果
図−3に受信波の測定記録を示します。最初に現れる波は空中を直接伝播する直接波で、次に雪表面からの反射波、舗装面からの反射波の順で記録されます。
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