新潟試験所ニュース |
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非塩化物型凍結防止剤を用いた現地実証試験1. はじめに 積雪寒冷地においては、冬期の降雪や路面凍結による交通事故を防止し、円滑な交通の確保を図る目的で、塩化物型の凍結防止剤が散布されています。近年スパイクタイヤの使用規制を契機として、凍結防止剤の散布量が年々増加傾向にあり、塩化物型の凍結防止剤散布による道路構造物や植物への悪影響が懸念され、環境に優しい非塩化物型凍結防止剤の開発が求められています。
2.試験方法 本試験は表-1に示す時間帯に、新潟県新井市道十日市長森線(長森地先から上八幡地先までの2.4qの区間)において、凍結防止剤(塩化物型として塩化ナトリウム、塩化カルシウムの2種類、非塩化物型として酢酸化合物系のA〜Fの7種類)の散布効果を、路面すべり測定車によるすべり摩擦係数の計測結果及び現地観測員による測定結果(雪氷面温度、路面残留薬剤濃度、目視による路面状態等)から評価しました。 |
回数 | 観測 | 調査日時 | 調査時間(時間) | 天候 |
第1回 | 開始 | 平成13年2月12日17:00 | 12.0 | 曇り |
終了 | 平成13年2月13日 5:00 | |||
第2回 | 開始 | 平成13年2月15日20:00 | 9.0 | 晴れのち曇り |
終了 | 平成13年2月16日 5:00 | |||
第3回 | 開始 | 平成13年2月25日17:00 | 13.0 | 雪のち曇り |
終了 | 平成13年2月26日 6:00 | |||
第4回 | 開始 | 平成13年2月26日14:00 | 9.5 | 雪のち晴れ |
終了 | 平成13年2月26日23:30 | |||
第5回 | 開始 | 平成13年3月11日15:00 | 14.0 | 雪のち晴れ |
終了 | 平成13年3月12日 5:00 | |||
合 計 | 57.5 |
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写真-1 すべり測定車によるすべり摩擦係数測定 | 写真-2 凍結防止剤散布状況 |
3.試験結果 (1) 気象状況 (2) 路面温度 (3) 路面状態 (4) すべり摩擦係数 4.おわりに 今後は、路面状況・気象状況の異なるケースでデータの蓄積を図るとともに、道路構造物や沿道環境への影響を考慮した、非塩化物型凍結防止剤の散布について検討していく必要があると考えます。 |
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写真-3 路面の状態 | 写真-4 路面の状態 |
(文責:林) |
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