土研ニュース

つくば市田水山小学校の児童22名に出前授業を実施

写真-1 授業の様子

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写真-2 熱心に色を塗る児童たち



  平成26(2014)年11月19日(水)、つくば市の田水山小学校で、道路技術研究グループ 舗装チームの寺田剛主任研究員が、田水山小学校6年生の児童22名に「舗装ってなぁ~に?」と題して出前授業を行いました。

  授業では、舗装の材料やその構造、様々な舗装の種類について説明したほか、舗装の供試体も見学してもらいました。児童たちは排水性舗装の供試体に水をかけて水がしみこむ様子を確認するなど熱心に授業を受けていました。

  また、当日の授業では、コンクリート舗装に使われるセメントと水を混ぜたモルタルを、動物や乗り物の型に入れて作製する置物(マグネット付き)づくりも行いました。近くの友達と賑やかに作業をしていましたが、固まった置物に絵の具で着色するときは、急に静かになり作業に集中していたのがとても印象的でした。

  参加した児童からは、「砂利道だと車が走りにくくて大変だけど、舗装されると走りやすいことがわかった」、「色々な舗装があることがわかった」といった感想があり、とても有意義な授業になったと思います。

  近年、子供たちの科学離れが課題になっていますが、こうした授業をきっかけとして多くの子供たちに科学について興味を持ってもらい、将来、研究者や技術者を目指していただきたいと考えます。

  なお、今回の授業は、筑波研究学園都市交流協議会のサイエンスQ事業の一環として実施しており、当日の授業の様子がラヂオつくばの放送番組「サイエンスQ」で平成27(2015)年1月10日に放送されました。


(問い合わせ先 : 研究企画課、舗装チーム)

JAXAトークイベント「宙(そら)セッション」に参加しました

パネリストの集合写真

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パネルディスカッションの様子

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  平成26(2014)年10月25日につくばカピオ・イベントホールで開催された、JAXA主催のトークイベント「宙セッション~答えはきっと宇宙にある~」のパネリストとして、ICHARMから津田主任研究員が参加しました。このイベントでは、”宇宙から地球の変化を捉える”をテーマに、人工衛星の防災等への活用についてトークを行いました。パネリストとしては、テレビなどで有名な気象予報士の森田正光さんのほか、JAXAや国土地理院、つくば市の危機管理担当者といった専門家、つくば市民からの代表者が参加し、それぞれの専門や興味に応じて、人工衛星の利用について意見交換が行われました。イベントには約140名の来訪者が訪れ、インターネットを通じた生中継では600名以上が視聴しました。当日の模様は、JAXAのHP上で視聴することもできます(http://fanfun.jaxa.jp/jaxatv/detail/3303.html)。

  津田主任研究員からは、ICHARMで開発を続けている、人工衛星観測雨量を活用した洪水予警報システム「IFAS(総合洪水解析システム)」の紹介を行いました(IFAS はver.2のものを公開しております。ダウンロードページ: http://www.icharm.pwri.go.jp/research/ifas/index.html)。また、他の参加者からはJAXAにより公開されている人工衛星観測データの活用や、関係者間の情報伝達における連携の重要性が指摘されるなど、活発な議論が行われました。

  ICHARMでは今後も引き続き、様々なイベントでICHARMの活動を発信していく予定です。


(問い合わせ先 ICHARM(suimon@pwri.go.jp))

自然共生研究センター展示リニューアル

 写真-1 エントランスパネルと展示エリア

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写真-2 研究のキーワード コーナー

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写真-3 iPadのカメラをアイコンにかざすと

ムービーが始まる

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 写真-4 実験河川の今 コーナー

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展示リニューアルの概要

  土木研究所自然共生研究センターの研究棟展示が平成27(2015)年1月23日にリニューアルしました。今回のリニューアルのねらいは、見学可能な空間を分かりやすく提示すること、来訪者がセンターの概要と現在を知ることができること、そして実験河川見学前に実験河川の概要を知り興味を整理できることです。約150平米の展示エリアを、大きく3つのコーナーに分けて展開しています。

コーナーの紹介

①エントランスパネル(写真-1)

  入り口から最初に見える場所に、施設の概要を伝えるパネルを新設しました。部分的に光を通すため、実験河川の写真は天気や時間帯に応じて見え方が変化します。

②研究のキーワード(写真-2)

  センターでは現在、大河川・中小河川・ダム・情報発信の4つの研究領域を柱として様々な研究を進めています。このコーナーでは4つの研究領域に対応したテーマカラーとアイコンを設定し、各テーマに関わるホットなキーワードを用いて進行中の研究の意義と概要を伝えます。アイコン部分にはAR(Augmented Reality:拡張現実感)技術を用いた仕掛けがあり、iPadをかざすと関連するムービーが見られます(写真-3)。

③実験河川の今(写真-4)

  センターの特徴的な屋外施設である実験河川の情報を、研究者が伝えるメッセージボードです。実験や季節情報など、実験河川の概要と現在の状況についてフィールド見学の前に把握することができます。

研究状況に合わせた更新が可能なデザイン

  リニューアルでは、情報の性質に合わせてメディアを変え、更新性に配慮しています。更新頻度が高い③はホワイトボード仕様とし、だれでも気軽に更新が可能です。②は研究の進捗に応じて1枚ずつの更新が可能なため、新たなキーワードの設定や内容の変更を必要に応じて行なえます。また埋め込まれたムービーも、クラウドサーバーによる管理のため入れ替えが容易です。一方更新頻度の小さい①は、アクリル板を用いて耐久性やデザイン性を高めています。

  上記の他、館内サイン、パンフレット、発行物コーナー等も同時リニューアルされました。様々なアイテムは、この度設定したカラー計画に基づいたデザインによって統一感を持たせています。

おわりに

  本リニューアルは、センターの研究領域のひとつである、情報発信研究の一環でもあります。今後は本展示を用いた調査の実施や、屋外展示との連携等を視野に入れ、研究が進む予定です。展示エリアは平日9時から17時までどなたでもご自由に見学が可能です。ご来訪の際にはぜひご覧下さい。


(問い合わせ先 : 自然共生研究センター)