「土木の日2024 研究所大公開」 を開催!
土木の「土木」という漢字を分解すると、それぞれ「十一」と「十八」になることから、11月18日は、“土木の日”とされています。この「土木の日」にちなんで、毎年十一月十八日(土木の日)に近い土曜日に、土木研究所(以下、土研「どけん」)と国土技術政策総合研究所研究所(以下、国総研「こくそうけん」)では、研究所の一般公開を行っています。 本年は、「土木の日2024 研究所大公開!」と称して、令和6年11月16日(土)に開催しました。
土研・国総研は、ふだん何気なく使っている道路や橋、トンネル、ダム、河川の堤防、下水道など、安全で便利な生活になくてはならない土木構造物を作ったり、長く使えるように管理する「方法」について研究をしています。
研究所大公開では、実際に研究で使われている巨大な施設(全長700メートルのトンネル、長さ6キロメートルの試験走路等)を見学したり、体験教室(実際にコンクリートを練り混ぜて置物を作ったりする体験)などを通じて土木の魅力の一端に触れていただいて、土木に関する理解を深めて頂くことを目的としています。
本年の大公開では、ごく一部の施設見学および体験教室をのぞき、事前予約不要として開催しました。当日は県内、県外からおおよそ1,200名もの方にご来場いただきました。ご来場頂きました皆様、本当にありがとうございました。
なお、施設内はとても広いので、循環バスにて10箇所の施設、8つの体験教室会場を巡りました。
●10の施設見学 と 8つの体験教室、働く自動車展
今回の大公開では、次の10の実験施設の公開と8つの体験教室、働く自動車展を開催しました。来場者からは「見聞きしているものと、実際に経験してみるのとでは、全く違った」、「レーザーを使った測量がいかに工事の効率を上げるのかがよくわかった」など、土木に関する興味関心や知識が深まったとのご意見など様々なご意見を頂き、各公開施設とも大変好評でした。
試験走路を走行し、実験施設の紹介を通して道路に関する知識を身につけてもらいました!
複雑な水の流れを、大型模型で観測し、ダムの役割と構造を学んでもらいました!
無人ショベルカーを遠隔で操作する体験をしてもらいました!
恐ろしい洪水被害はどのような様子か、マインクラフトを使って体験してもらいました!

●ボール紙でつくる橋コンテスト
ものづくりを通じて、生活を支えている橋等の土木インフラの大切さを知ってもらうため、つくば市の小学4年生及び5年生を対象とした「ボール紙でつくる橋コンテスト」を毎年行っています。今年で31回目となるコンテストには、33校から506作品の応募がありました。当日は応募作品の展示と優秀作品等の表彰式を行いました。
![]() 荻野 妃茉莉さん リーフ橋 |
![]() 関谷 紗良さん はにかむ!? ワニブリッジ |
![]() 金谷 和哉さん 人も船も通れる橋 |
●他の一般公開のご紹介!
土研・国総研では、年間を通じて3回の一般公開を行っています。
R7.4 科学技術週間一般公開
R7.8 ちびっこ博士
R7.11 土木の日研究所大公開
また、土研のトップページから団体様向け一般見学のご予約を受け付けています。ご興味がある方は是非HPをのぞいてみてください。
最後に、土木の日一般公開は、研究所にとって、その活動内容や土木事業の重要性をアピールする数少ない機会の一つですので、次回もよりよいイベントにしていきたいと考えています。ぜひご期待ください。
(問い合わせ先 : 研究企画課、総務課)
令和6年度土木研究所講演会を開催しました
令和6年10月22日(火)に東京都千代田区の一橋講堂において、「令和6年度土木研究所講演会」を開催しました。
今年度は、令和6年1月1日に発生した能登半島地震における土木研究所の取組み、能登半島地震で明らかになった課題等を踏まえ「災害に立ち向かう土研の技術力~これからの国土づくりに向けた土研の貢献~」をテーマに、2つの特別講演、5つの一般講演及びパネルディスカッションを実施しました。
1件目の特別講演では、防衛大学校防衛学教育学群 統率・戦史教育室長教授/1等陸佐の川口貴浩氏より、「自然災害からいのちを守る~自衛隊による災害派遣の概要と今後の課題~」と題したご講演を頂き、自衛隊による災害派遣の基礎的な考え方、活動の概要や取り組むべき今後の課題等について、災害派遣部隊の指揮官/幕僚としての実体験を交えながらお話し頂きました。(写真-1)
また、2件目の特別講演では、録画配信にて(公社)土木学会長佐々木葉氏より、「災害を通して考える土木の仕事」と題したご講演を頂き、非日常的な災害からの復旧時の「日常性の価値観」の重要性や、地域の地形・環境を踏まえつつ人々の生活に寄り添った形で土木技術者が果たす役割等についてお話し頂きました。(写真-2) 。
一般講演では、災害対応における技術支援や新技術の活用による現場での有効性、また、安全で強靭なインフラ構築に向けた土木研究所の取り組みに関し、道路土工構造物、道路トンネル、道路橋、地すべり、農業水利施設の5分野の専門家から報告しました。
この報告に引き続き、土木研究所の久保理事を座長に、7名のグループ長等でパネルディスカッションを開催しました。過去の災害で明らかになった課題に対応し、平常時から災害を意識した研究を積み重ねてきたことが、発災時の迅速な技術支援につながることなどについて議論しました。(写真-3) 。
講演会は、さまざまな業種、分野から、会場で233名、ライブ配信で1364名の計1597名の方々にご聴講頂き、盛況のうちに開催することができました。本講演会の講演内容は、土木研究所ホームページで動画を公開しますので是非ご覧ください。また、今後の土木研究所のイベント情報についても併せてご覧ください。
<令和6年度土木研究所講演会ホームページ>
https://www.pwri.go.jp/jpn/about/pr/event/2024/1022/index.html
<土研新技術ショーケース2025in広島>
https://www.pwri.go.jp/jpn/about/pr/event/2025/0130/showcase.html
(問い合わせ先 : 研究企画課)