土質・振動チーム PWRI SMD

研究内容のページ

土工構造物に関する分野

  1. 土工構造物の耐震対策技術に関する分野
    1. 1.1 構造物への影響を考慮した液状化判定法に関する研究
    2. 1.2 地震時の盛土取付け部の段差評価に関する研究
  2. 土工構造物の維持管理に関する分野
    1. 2.1  土工構造物の信頼性向上に向けた設計法・施工管理手法の研究

1.土工構造物の耐震対策技術に関する分野

1.1 構造物への影響を考慮した液状化判定法に関する研究

  東日本大震災では広範囲にわたって液状化が発生し、インフラ施設等においても多大な被害が生じており、的確な液状化対策を進めていくことが喫緊の課題となっている。多様な土質・地質構造を有する地盤を対象として液状化発生予測の精度を高めるとともに、液状化に対する各種構造物の耐震性をより的確に評価することが求められている。このため、液状化の発生予測の精度を向上(年代効果、粒度の影響などの考慮)や、液状化に及ぼす各種影響要因による土の液状化挙動の違いを適切に把握できる要素挙動のモデル化手法の確立を目指している。

構造物への影響を考慮した液状化判定法

1.2 地震時の盛土取付け部の段差評価に関する研究

  橋梁などの構造物との取付け部の盛土は、地震時に段差が発生することにより、交通障害となる。東北地方太平洋沖地震や熊本地震等では、それらの多くは1~3日以内で段差補修がなされ交通開放されたが、その数が多く、また、中には復旧・交通開放まで4日以上要した事例もあった。
  このため、地震後の交通機能の確保のため、特に緊急輸送道路では、このような被害に伴う長期の通行障害を軽減することが重要である。本研究では、構造物取付け盛土の変形のメカニズム及び変形に影響を及ぼす要因の把握したうえで、構造物取付け盛土の変形量の実務的な評価法を提案することを目的とする。

地震時の盛土取付け部の段差評価

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2.土工構造物の維持管理に関する分野

2.1 土工構造物の信頼性向上に向けた設計法・施工管理手法の研究

  土構造物については、変状が発生した土工構造物の性能の評価方法が確立されていないため、 メンテナンスサイクルにおける診断ができず、被災時に診断補修復旧が困難となっている。また、変形が許容されない重要箇所において変形抑制ができず、最重要路線等において変状が発生し、道路交通に大きな支障が発生している。さらに、特に新技術等が導入された現場における基礎地盤の不同沈下等の作用による損傷の発生について復旧が難航するケースが発生している。
  このため、土工構造物の被災事例を収集して、変状形態,変状要因を分析し、道路土工構造物の設計において考慮する作用・照査項目を明らかにすることで、土工構造物の変形の性能への影響について検討している。

土工構造物の信頼性向上

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