土質・振動チーム PWRI SMD

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道路盛土及び斜面の防災に関する分野

  1. 道路盛土及び斜面の防災に関する分野
    1. 1.1 高盛土・谷状地形盛土のり面・特殊土地盤の詳細点検・耐震性診断・対策手法に関する研究
    2. 1.2 ゲリラ豪雨や急激な融雪等へ対応する道路のり面・斜面の合理的な管理手法に関する研究
    3. 1.3 切土の変状リスク評価に関する研究

1.道路盛土及び斜面の防災に関する分野

1.1 高盛土・谷状地形盛土のり面・特殊土地盤の詳細点検・耐震性診断・対策手法に関する研究

  盛土の耐震性能は地盤条件,盛土内の水位条件や盛土材料に影響される。特に,高盛土,谷埋め盛土において大規模な地震被害が顕著であり、震後の道路交通機能の確保に支障となっている。
このため、地盤条件や盛土材料(粒度、施工管理方法等)の違いによる高盛土・谷埋め盛土の変状について検討し、高盛土,谷埋め盛土の合理的な耐震性能照査法や耐震補強に関する設計法の確立を目指している。

高盛土・谷状地形盛土のり面

1.2 ゲリラ豪雨や急激な融雪等へ対応する道路のり面・斜面の合理的な管理手法に関する研究

  近年、ゲリラ豪雨や急激な融雪による道路斜面災害が発生し、長期通行止めに至る災害が多発し、交通機能確保の観点から大きな課題となっている。事前通行規制による対応については、現行の基準では連続雨量により判断されており、突発的に発生するゲリラ豪雨、融雪等を考慮していない。
このため、降雨強度や融雪量と道路斜面災害の発生形態、発生箇所、規模、機構、道路交通機能への影響等との関係を明らかにすることで、道路通行の機能・安全性を確保するための管理手法(点検手法・対策手法)について検討している。

ゲリラ豪雨や急激な融雪等へ対応する管理手法

1.3 切土の変状リスク評価に関する研究

  切土のり面の施工中・供用開始数年内に変状が生じ新たな対策が必要となり、その変状の規模によっては工事の遅延や工事費の増大、長期の通行止め等が生じるケースがある。 特に、近年では西日本豪雨災害箇所等で見られたように、用地制約による急勾配のり面や、山岳地を通過する際の長大のり面となる切土が設計・施工されるようになってきており、変状の発生リスクや変状の規模や追加対策の難易度の増加といった変状に伴うリスクも増大している。 このため、道路建設の各段階において地盤の不確実性等に伴うリスクを明確にし、経済性を考慮しつつ各段階において適切に対応する必要性が高まっている。 また、道路土工構造物点検要領が定められ、点検による変状実態を踏まえたマネジメントの合理化が求められている。
 本研究では、切土のり面のリスク評価、リスクマネジメント手法の構築に資するため、切土のり面の施工事例・変状事例を収集し、変状要因、原因、変状規模・程度(変状程度、道路交通機能等への影響)と地形・地質的な特徴を整理するとともに、調査・計画、設計、施工段階での変状リスクを分析し、その評価法を提案する。

切土の変状リスク評価に関する研究

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