土研ニュース

「土木の日」2021一般公開を開催しました


写真-1 土石流発生装置の実演

写真-1 土石流発生装置の実演



写真-2 舗装走行実験場の荷重車

写真-2 舗装走行実験場の荷重車

  土木の「土」と「木」を分解するとそれぞれ漢数字の「十一」と「十八」になることから、十一月十八日(11月18日)は「土木の日」と制定されています。この土木の日にちなみ、「土木の日」2021一般公開を令和3年11月20日(土)、土木研究所と国土技術政策総合研究所の共催で開催しました。

  この一般公開は、両研究所で「どのような研究を行っているのか」、また「土木とは何か」など、広く一般の方々に土木に関する理解を深めて頂くことを目的として行っています。今年の一般公開は、新型コロナウイルス感染症対策として例年よりも規模を縮小し、事前予約制のバスツアー形式による実験施設見学としましたが、 262名の方にご来場いただき、天候にも恵まれ盛況のうちに終了することができました。

  今年の実験施設の公開は、道路基盤構造実験施設、強震観測施設、砂防工学実験室(土石流発生装置)(写真-1)、舗装走行実験場(写真-2)、試験走路(写真-3)、実大トンネル実験施設、ダム水理実験施設(写真-4)の他、油圧ショベルの遠隔操作体験(写真-5)を建設DX実験フィールドで行いました。今年はツアーごとに見学出来る施設が限られていましたが、興味深く見て頂き、もっと見たい!是非また来たい!等の感想を頂きました。

  また、子どもたちにものづくりの楽しさを体験してもらうため、つくば市内の小学4,5年生を対象とした「ボール紙で作る橋コンテスト」を毎年行っており、今回30校から452作品の応募がありました。

  ご参加頂いた皆さんに土木をより身近に感じ、理解を深めていただける良い機会になったのではないかと思います。

  土木の日一般公開は、研究所にとってその活動内容や土木事業の重要性をアピールする数少ない機会の一つですので、次回もよりよいイベントにしていきたいと考えています。ぜひご期待ください。



写真-3 試験走路

写真-3 試験走路
写真-4 ダム水理実験施設

写真-4 ダム水理実験施設

写真-5 油圧ショベルの遠隔操作体験

写真-5 油圧ショベルの遠隔操作体験




(問い合わせ先 : 総務課)

令和3年度土木研究所講演会を開催しました

写真-1  西川理事長による開会挨拶

写真-1 西川理事長による開会挨拶



写真-2  中條先生による特別講演

写真-2 中條先生による特別講演



写真-3 前田本部長による講演

写真-3 前田本部長による講演



写真-4  杉本上席研究員による講演

写真-4 杉本上席研究員による講演

  令和3年10月20日(水)に東京都千代田区の日本教育会館一ツ橋ホールにおいて、「令和3年度土木研究所講演会」を開催致しました。

  今回の講演会では、新型コロナウイルス感染症対策として、原則として事前申込のみとし、かつ、座席指定を行い、大幅な人数制限を行った上で実施させていただきました。また、ライブ配信による聴講を新設させていただきました。



  本講演会は、土木研究所の研究者による講演を通じ、当研究所が実施している研究開発の成果や研究状況を、それらの分野の動向と絡めて幅広く一般に紹介するものです。

  今年度は、「土研が取り組むDX(現場の安全性や効率性を向上させる研究開発)」、「土研が取り組むDX(仕事のプロセスや働き方を変革する研究開発)」、新たな社会ニーズへの取り組み」の3つのテーマごとに様々な技術開発についてご報告致しました。



  特別講演では、株式会社三菱総合研究所スマート・リージョン本部副本部長の中條覚(なかじょうさとる)様に、「デジタルツイン/DXの進展と社会インフラへの期待」と題したご講演をいただき、国内および海外におけるデジタルツイン/DXの進展状況と、今後のさらなる展開へ向けた社会インフラへの期待についてお話いただきました(写真-2)



  「土研が取り組むDX(現場の安全性や効率性を向上させる研究開発)」では、①建設現場の自律施工と施工データを活用した品質管理の推進~RT、ICT等による建設現場の働き方の革新を目指して~(技術推進本部長 前田陽一)(写真-3)、②土砂災害の緊急対応におけるCIM活用の効果(土砂管理研究グループ 地すべりチーム上席研究員 杉本宏之)(写真-4)、③環境DNAによる河川環境調査の最前線(水環境研究グループ長 松木洋忠)として、3件の研究成果をご報告致しました。



  「土研が取り組むDX(仕事のプロセスや働き方を変革する研究開発)」では、①土工の特徴を踏まえた情報化における留意点~ICT土工から土工DXへ~(地質・地盤研究グループ長 宮武裕昭)(写真-5)、②激甚化する災害に対する橋の守り方と3次元デジタル計測技術の活用~リスクマネジメントによる想定外の克服を目指して~(橋梁構造研究グループ長 星隈順一)(写真-6)、③一般的な気象データを用いた吹雪視程推定技術の開発とウェブサイト「吹雪の視界情報」による視程予測情報提供(寒地道路研究グループ長 松澤勝)、④衛星リモートセンシングと数値シミュレーションの同化による水災害現象の解明と予測(水災害研究グループ長 伊藤弘之)として、4件の研究成果をご報告致しました。



  「新たな社会ニーズへの取り組み」では、①下水・コンクリート廃材から資源・エネルギーを取り出す(材料資源研究グループ長 西﨑到)、②構造物の洪水応答から導き出される点検・評価・対策研究の方向(水工研究グループ長 諏訪義雄)、③トンネル覆工への新たな技術導入の取り組み(道路技術研究グループ長 久保和幸)として、3件の研究成果をご報告致しました。




写真-5  宮武グループ長による講演

写真-5 宮武グループ長による講演
写真-6 星隈グループ長による講演

写真-6 星隈グループ長による講演


写真-7 佐々木理事による閉会挨拶

写真-7 佐々木理事による閉会挨拶
写真-8 ライブ配信の映像

写真-8 ライブ配信の映像


  講演会当日は、さまざまな業種、分野から、会場で167名、ライブ配信で527名の計694名の方々にご聴講頂き、盛況のうちに閉会することができました。来場者から頂いたアンケートは、今後の講演会開催に活かして参ります。


  本講演会の講演内容をまとめた講演集と講演者の発表資料は、ホームページに掲載しておりますので、是非ご覧下さい。

  掲載ページ https://www.pwri.go.jp/jpn/about/pr/event/2021/1020/index.html



(問い合わせ先 : 研究企画課)