共同研究

建設生産性向上のための自律施工技術基盤の整備・活用に関する研究

油圧ショベル制御信号の共通化に関する研究

R5~7

 現場の担い手・技能人材不足への対策として、建設機械の遠隔操縦化や自動・自律化技術(以下,「遠隔・自動技術」)による建設現場における生産性の飛躍的な向上が期待されている。「遠隔・自動技術」の研究を促進するためには、建設機械を電子制御に対応させることに加え、電子制御のための通信の入出力情報(以下,「制御信号」)を、メーカや機種に依らず共通化・公開することが重要である。そこで本共同研究では、外部装置から建設機械を動作させる為に、望ましい制御信号の標準的な在り方を明確化する。また、これを「共通制御信号」として、具体化した原案を作成することを目的とする。なお、対象機種は、まず国内で最も台数が多い油圧ショベルを対象とする。

自律施工技術基盤OPERAを活用した機械土工の生産性向上に関する共同研究

R4~7

 建設機械の高度な遠隔操縦支援技術や自動化技術の効率的な研究開発を可能とする自律施工技術基盤OPERA(Open Platform for Earthwork with Robotics and Autonomy)の開発、整備を進めている。本研究では、このOPERAを活用し、機械土工の生産性向上を実現するユースケースの検討および課題を抽出する。加えて、この課題を解決する自動化や遠隔操縦のための要素技術を開発し、現場試行に向けた検証をする。

OPERA機械土工用シミュレータの高精度化に関する共同研究

R6~7

 近年、自動車や産業用ロボットの動作制御の分野では、シミュレータを用いたモデルベース開発が広く行われるようになってきたが、建設機械は非線形要素の多い複雑なシステムであり、また作業対象物である地面については不確実性が高く、建設機械との相互作用を精確にモデル化し、モデル中の各パラメータを同定することが難しい。このため、建設機械の動作制御についてはモデルベース開発が限定的な利用にとどまっている。 本研究では、建設機械の自動化技術におけるモデルベース開発を促進するため、自律制御技術基盤 OPEPA が内包する油圧ショベルの動作、および土砂地盤の変形挙動のシミュレーション結果と、現実の結果との乖離を低減する(高精度化する)ことを目的とする。


施工工程データを用いた生産性向上技術に関する研究

土工・舗装工における施工工程データ等を活用した生産性向上技術に関する研究

R4~7

 近年のICT技術の発達により、施工中に様々なセンサが取得したデータを同期して記録することが可能になっており、これらのデータを有効活用することで生産性を向上することが期待されている。土工や舗装工(路盤工含む)における出来形管理、品質管理等の一部でこのようなデータの活用がなされているが、施工全体の生産性向上を推進するためには、データを容易に取得できるシステムのさらなる研究開発と、それらのシステムを社会実装させるための検討が必要である。 そこで本研究では、土工や舗装工において施工業者などが開発したシステム等について、施工現場への活用方法、データ取得の課題点、必要な環境・現場条件などを土木研究所にて検証・整理する。さらに整理した情報を基に、システムの社会実装方法を検討する。