土木研究所 構造物メンテナンス研究センター

基礎の耐震補強・耐震評価

<概 要>
南海トラフの巨大地震等、人口及び資産が集中する地域で大規模地震発生の切迫性が指摘され、これらの地震による道路橋の被害の防止・軽減対策は喫緊の国家的課題となっています。兵庫県南部地震での震災経験を踏まえ、これまで橋脚の補強と上部構造の落橋防止対策等の補強が実施されてきました。さらに、被害の有無の実態を適確に診断し、賢く耐震補強を推進していく観点からより合理的な基礎の耐震評価手法の構築が求められています。
そこで、地盤・基礎を含めた橋全体系の耐震性能評価手法や、地盤流動に伴う地盤からの作用力ならびに基礎の抵抗機構の性能評価手法、合理的な既設橋基礎の補強設計法を検討しています。

フーチング
基礎部材(フーチング)の損傷形態に応じた耐震性能評価の検討 基礎部材(フーチング)の損傷形態に応じた耐震性能評価の検討
遠心模型実験の状況 遠心模型実験の状況
有限差分解析結果(地盤のせん断ひずみ) 有限差分解析結果(地盤のせん断ひずみ) 地すべりを受ける基礎の解析手法の検討
基礎杭補強(イメージ)
グラフ
遠心模型実験の状況 フレーム解析を用いた合理的な基礎の補強構造の検討

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「インフラ施設の地震レジリエンス強化のための耐震技術の開発pp.50~64」(土木研究所内ホームページ内)

■参考文献
1) 楊勇, 堀内智司, 桐山孝晴. 杭列配置の違いが既設道路橋フーチングの地震時損傷形態に与える影響に関する解析的検討, 土木技術資料, vol.62(12), pp12-15, 2020
2) 楊勇, 谷本俊輔, 桐山孝晴.地震時に側方流動の影響を受ける軟弱粘性土地盤上の橋台の挙動に関する実験的研究, 土木技術資料, vol.62(3), pp34-37, 2020
3) 吉田英二,楊勇,桐山孝晴,増田 隆宏,既設杭基礎の合理的な補強工法提案に関する解析的検討,土木学会年次学術講演会講演概要集, I-231, 2019年9月

コンテンツ作成:堀内
更新日:2021/8/16