土木研究所 構造物メンテナンス研究センター

場所打ち杭基礎の設計・施工の合理化・高度化

<概 要>
橋梁基礎で施工実績の多い場所打ち杭工法において、支持層の確認は重要な施工管理項目であり、従前の支持層の確認方法では地層構成によっては支持層の到達判断が困難となる場合もありました。また、施工では、鉄筋かごの径が小さい場合、コンクリート打設に用いるトレミー管の挿入時や引抜き時に帯鉄筋のフックと干渉し、施工に支障をきたすおそれがありました。
そこで、場所打ち杭基礎の設計・施工の合理化・高度化を図るため、オールケーシング工法の施工管理装置の開発やスパイラル鉄筋の適用性の検証を行いました。

オールケーシング施工管理装置のシステム概要図 オールケーシング施工管理装置のシステム概要図
スパイラル鉄筋を用いた正負交番載荷試験 スパイラル鉄筋を用いた正負交番載荷試験
グラフ スパイラル鉄筋を用いた正負交番載荷試験の結果

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「場所打ち杭基礎の設計の合理化・高度化に関する共同研究報告書〔その2(オールケーシング工法の施工管理装置の検討及び杭列数によるリダンダンシーを考慮した耐震信頼性設計法)〕」早稲田大学、日本基礎建設協会、共同研究報告書第509号、2019.11
(土研CAESARホームページ)

「場所打ち杭基礎の設計の合理化・高度化に関する共同研究報告書〔その1(スパイラル鉄筋を用いた場所打ち杭の載荷試験結果)〕」早稲田大学、日本基礎建設協会、共同研究報告書第497号、2018.2
(土研CAESARホームページ)

■年度報告書
平成30年度 研究開発プログラム報告書

■参考文献
1) 吉田英二,飯島翔一,今広人:施工管理装置による場所打ち杭基礎の支持層到達の確認方法,土木技術資料vol.61 No.11,pp.54-55,2019.11.
2) 河野哲也,今広人,七澤利明,加藤篤史:実地盤に施工した杭に対する段階載荷試験と動的載荷試験の比較,第53回地盤工学研究発表会,2018
3) 河野哲也,宮原清,七澤利明: 岩盤に支持された杭の模型実験による動的支持力と静的支持力の比較,土木学会 全国大会 第72回年次学術講演会,2017
4) 七澤利明,坂下学,今広人: 道路橋杭基礎における杭とフーチングの接合部などの設計,基礎工,2017.11.
5) 熊崎達郎,七澤利明,河野哲也,秋山充良: リダンダンシーを考慮した橋梁杭基礎の耐震信頼性設計法に関する基礎的研究, 構造工学論文集Vol.63A,2017.3.