道路橋のメンテナンスサイクルを確実に実施するには、劣化した部材の状態を的確に「診断」し、その状態に応じた適切な「措置(補修・補強)」を行う必要があります。コンクリート橋の鋼材の腐食等に起因する劣化が生じた場合に、FRP材等を用いた複合化技術により補修・補強を行う事例が増加してきております。それら複合化された部材の耐荷力等に関しては、これまで種々の評価法が提案されてきていますが、実験に基づく最終的な耐荷力のみ検証するものが多く、そこで想定されている耐荷メカニズムの信頼性に対しては明確ではありません。
本研究では、FRP材料等の複合化された技術により補修・補強された部材の補修補強設計に関して、耐荷力評価法及び耐荷メカニズムとその適用条件について提案することを目的としています。
参考文献
1)永島 史晟、佐藤 靖彦、大島 義信、松本 直士:CFRP シートによりせん断補強されたRC はりのせん断抵抗性状,土木学会第75回年次学術講演会講演概要集,V-336,pp1289-1290,2020.9.