土木研究所 構造物メンテナンス研究センター

PC橋外ケーブル補強効果

プレストレストコンクリート(以下,PC)構造物は,外部からの劣化因子侵入に対し高い抵抗性を有しますが,厳しい塩害環境や想定外の水分浸入などによりPC鋼材腐食・破断などの損傷が発生すると,耐荷性能が低下して重大な事象に至る場合があります。本研究では,塩害劣化による損傷を有する既設PC橋における性能評価法および補修補強技術の研究の一環として,新橋建設に伴い撤去された,PC鋼材破断の損傷を有し外ケーブル補強された既設PC桁を対象に,その補強効果を把握することを目的に載荷試験を実施し,建設時と同等の耐荷性能まで補強できることが確認されました。

対象橋梁全景(撤去前) 対象橋梁全景(撤去前)
既設PC桁の撤去状況 既設PC桁の撤去状況
載荷試験概要図 載荷試験概要図
載荷試験状況① 載荷試験状況①
載荷試験状況② 載荷試験状況②
(黄色線:既設PC桁の変形を図示)

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「撤去橋梁を用いた既設PC橋の補修補強技術の高度化に関する共同研究報告書 -既設PC橋の性能評価法および外ケーブル補強技術に関する研究-」(土木研究所CAESARホームページ内)

参考文献
1) 渡辺遼,清水宏一朗,山本将,石田雅博:損傷を有するPC桁の外ケーブル補強効果に関する研究、第28回プレストレストコンクリートの発展に関するシンポジウム論文集,pp.605-610,2019.11.

コンテンツ作成:山本 将
更新日:2021/8/25