土木研究所 構造物メンテナンス研究センター

想定外に立ち向かう技術

レジリエンスについて導入部

自然災害における「想定外」は以下の現象が挙げられます(ほんの1例です)

自然災害における「想定内・外」の現象例

想定外に立ち向かうには(重要な2つの考え方)

想定外に立ち向かうには(重要な2つの考え方)

このように、致命的な被害に至りにくくする、早期に復旧ができるようにする考えを「レジリエンス」と呼びます。

粘ってみる方法を考える(損傷制御設計の考え)

粘る方法も幾つかあって

粘る方法

ここでは損傷制御設計に関する研究を紹介します

損傷制御設計に関する研究

ここでは以下のシナリオを考えてみます

シナリオ1
アーチリブ基部の支承を補強して橋台部の支承に損傷を誘導した場合
シナリオ2
パラペットを補強してアーチリブ基部の支承に損傷を誘導した場合

解析結果

(画面中の「震度」が大きい方が粘っています)

画面をクリックするとムービーが見られます

橋軸方向(車が通行する向き)に押したとき (上:シナリオ1,下:シナリオ2)
橋軸直角方向(車が通行する向きに直角)に押したとき (上:シナリオ1,下:シナリオ2)

おわりに(という名の案内)

矢印

ここで示したのは、ほんの一例です。
もっとレジリエンスの研究内容を知りたい方は、以下の論文をご覧ください

  1. 大住道生,中尾尚史,石崎覚史,庄司学:破壊尤度の制御による道路橋の崩壊シナリオデザイン設計法の提案,地震工学研究発表会,Vol. 40,2020.
  2. 中尾尚史,宮田秀太,大住道生:超過作用により限界状態3に至ったRC橋脚の耐荷能力に関する評価,土木学会論文集A1(構造・地震工学),Vol. 75,No. 4(地震工学論文集第38巻),I_294-I_305,2019.
  3. 中尾尚史,宮田秀太,大住道生:超過外力に対するアーチ橋の損傷制御に関する解析的研究,第20回性能に基づく橋梁等の耐震設計に関するシンポジウム講演論文集,pp.57-64,2017.
  4. 中尾尚史,大住道生:限界状態3に至った後のRC橋脚の耐荷能力に関する研究,第21回性能に基づく橋梁等の耐震設計に関するシンポジウム講演論文集,pp.55-62,2018.
  5. 中尾尚史,余野智哉,大住道生:支承に用いる六角ボルトを複数設置した場合の耐力に関する検討,第22回橋梁等の耐震設計シンポジウム講演論文集,pp.461-468,2019.
  6. 大住道生,中尾尚史:道路橋の設計における安全余裕度の考え方に関する一提案,第22回橋梁等の耐震設計シンポジウム講演論文集,pp.105-110,2019.
  7. 大住道生,長谷川秀也,中尾尚史:地震レジリエンスを考慮した高強度RC橋脚の耐震性評価に関する共同研究報告書,No.505,2019.
コンテンツ作成:江口 康平、中尾 尚史
更新日:2021/8/25