編集委員

独立行政法人 土木研究所 Webマガジン 編集委員
広報幹事会 (つくば) ; 幹事長 : 和田 一範  代表幹事 : 青木 栄治
         森木 晴美 鑓溝 敏雄 近藤 益央 菊地 稔 木村 慎  
         幹事 : 佐藤 仁昭 山梨 高裕 鎌倉 亮 野々村 佳哲 長屋 優子
         加藤 祐哉 諏訪 守 岡安 祐司 海野 仁 石田 孝司 砂金 伸治
         野呂 智之 上仙 靖
         (寒地土研) ; 幹事長 : 吉井 厚志  幹事 : 鈴木 亘 滝口 敦嗣
         二宮 嘉朗 高橋 守人 許士 裕恭 浅野 基樹 秀島 好昭 


編集後記

 ようやく、4年ぶりの冬季オリンピックがカナダのバンクーバーで開幕しました。荒川静香選手がプッチーニのトゥーランドットにのせて演技したイナバウアーがもう4年前の話となってしまいました。
 最近のニュースのスポーツ欄はオリンピック一色ですが、経済面でもやはりオリンピック発祥の地ギリシャの話題が多くなっています。財政赤字がGDP比で2桁になってしまったので、統一通貨ユーロ導入時の決まりである3%以内に抑えようとしてますが、日本の財政問題にも通じる話です。ただ、日本の場合は、財政が赤字であっても外貨準備高が大きく、経常収支が黒字であって、国債の外国人保有率が約6%と低いという違いがあります。国債保有者は銀行、保険会社、ゆうちょ、年金基金、日銀など、結局は私達の預けたお金です。財政再建すべきという議論も、失業があるのは需給ギャップがあるから財政出動すべきという議論もどちらももっともです。あまりに膨大な債務を抱えると、国民への債務の返済が滞る懸念があるのはわかるのですが、投資先のないお金が国債に向かっているので、もし国債がなくなった場合、預金や年金などをどう運用するのかという問題があります。
 日本の財政問題は、単なる帳尻合わせと違う深い意味を持っている気がします。
(佐藤 仁昭)