編集委員

独立行政法人 土木研究所 Webマガジン 編集委員
広報幹事会 (つくば) ; 幹事長 : 和田 一範  代表幹事 : 青木 栄治
         森木 晴美 鑓溝 敏雄 近藤 益央 菊地 稔
         幹事 : 佐藤 仁昭 山梨 高裕 鎌倉 亮 綾部 孝之 長屋 優子
         加藤 祐哉 加藤 俊二 傳田 正利 坂本 博紀 清水 武志 砂金 伸治
         清水 孝一 上仙 靖
         (寒地土研) ; 幹事長 : 吉井 厚志  幹事 : 太田 広 森 智
         二宮 嘉朗 高橋 守人 許士 裕恭 浅野 基樹 秀島 好昭 大内 幸則


編集後記
 私は家の庭に、サクランボ、イチゴ、ブドウ、ブラックベリー、なすび、サヤインゲン、キュウリ、アスパラガスなど様々な果物や野菜を植えています。これだけ植えていると「世話が大変でしょう」と言われますが、全くなんの世話もしていません。果物類は枝がのび放題、野菜は苗を植えた後はほったらかしです。近所に馬を沢山飼っている農場があり、そこから馬糞肥料を買ってきて、雪が解けた時期に散布するくらいです。それでも夏から秋には相当量が収穫できます。
 「一物全体食」という言葉があります。生物が生きているというのは、丸ごと全体で様々なバランスが取れているということであり、そのバランスのまま人体に摂取することが人体内のバランスを取るのにも望ましいという考え方であり、果物は皮のまま、動物も内臓ごと食べるのが体にはよいそうです。しかし店で売っているものの中には、果物の皮に農薬がついていたり、動物の内臓には化学飼料の有害物質が蓄積されているものもあり、まるごと食べる気にはなりません。
 寒地土木研究所一般公開で資源保全チームが「土は生きている?」という実験を来場者に体験させていました。畑の土からは二酸化炭素が排出されていて、それは畑の土に住む微生物が一生懸命耕している証拠なのです。実験に参加した来場者は土は生きているという事実に「へ〜、知らなかった」と驚きの声を上げていました。畑の微生物が仕事をしやすい環境をつくってあげるだけで、農薬を使わなくても美味しい作物ができることは我が家の庭で証明されています。
 寒地土木研究所では北海道や積雪寒冷地の農業に関する研究も行っています。丸ごと食べても大丈夫な農作物が実る豊かな畑の土を提供し、安定した食料基盤作りを目指していきます。
(木津田 博文)