編集委員

独立行政法人 土木研究所 Webマガジン 編集委員
広報幹事会 (つくば) ; 幹事長 : 和田 一範  代表幹事 : 青木 栄治
         森木 晴美 鑓溝 敏雄 近藤 益央 菊地 稔
         幹事 : 佐藤 仁昭 山梨 高裕 鎌倉 亮 綾部 孝之 長屋 優子
         樋口 貴也 加藤 俊二 傳田 正利 坂本 博紀 清水 武志 砂金 伸治
         清水 孝一 上仙 靖
         (寒地土研) ; 幹事長 : 吉井 厚志  幹事 : 太田 広 森 智
         二宮 嘉朗 高橋 守人 許士 裕恭 浅野 基樹 秀島 好昭 大内 幸則


編集後記
 今回でWebマガジンは、おかげさまで第19号を発行でき、創刊から丸3年が経ちました。次回から4年目に突入します。
 ウェブサイト上の記事は紙面上の記事と違って、誰でもキーワードで簡単に検索できることが、利点だと思います。
 グローバリズムの時代では、円高や人件費の安い国での大量生産品に困っている企業も多いと思います。しかし、日本貿易振興機構の資料「サウジアラビアのライフスタイル」等によると、トウブというアラブの衣装について、「工場で製造された既製服のトウブも市場に出回っており、トウブをつくるための、日本製の生地も市場参入している」そうです。どこの会社か調べて見ると北陸地方の繊維会社が浮かび上がってきました。リーマンショック以降厳しいようですが、今でも日本製の生地は高級品として人気があるようです。
 衣装といえば、仙台市のシティセールス誌「仙台New」第9号には、スターウォーズのダースベイダーのデザインと伊達政宗の関係が紹介されていました。そこには、ダースベーダーと伊達政宗の黒漆五枚胴具足(くろうるしごまいどうぐそく)の兜部分の写真が並んで紹介されている米国で出版されたスターウォーズの本も写真付きで掲載されています。16世紀の日本の職人が作った兜が20世紀の米国のハリウッドにも影響を及ぼすのは感慨深い話です。実は、黒漆五枚胴具足の黒ずくめのデザインも、片目が不自由で独眼竜と呼ばれた中国・唐の時代の武将・李克用にちなんでいます。
 一方、駐日欧州連合代表部の広報誌「ヨーロッパ」には、円高で苦しむ日本にとって人ごとではないユーロの動向もその発足当時から詳しく掲載されています。2000年10/11/12月号では、2000年10月に「イラクのフセイン政権は原油の輸出代金支払いを(中略)ドルからユーロに変更するよう求め」るといった通貨を巡る国際的駆け引きがヨーロッパ人の視点によって興味深く記述されていました。
 このように、無料でWebサイトに掲載された面白い広報誌やレポートは、歴史や経済の専門家でなくても簡単に情報が行き渡ります。最近、Webマガジンもコンテンツの充実に伴って、「中学生向けの教材に写真を転載したい」とか「グラフを新聞に転載したい」などの問い合わせが出てきたので、一般市民向け広報活動の実がようやく結び始めたように思います。
(佐藤 仁昭)