 |
1.iPodによる実験河川ガイドウォーク |
 |
2.魚類採捕のようす |
 |
3.採捕した魚を同定し、スケッチしました |
 |
4.多様度指数と類似度についての講義 |
|
参加者は、岐阜工業高等専門学校環境都市工学科の履修科目である「河川生態学」を受講している5年生32名です。実習は「環境が異なる河道区間で魚類群集構造はどう異なるのか?」と題して行われました。
午前中には、実験河川の3本の川に存在する河道の形や水際の構造が異なる6つの河道区間において、魚類の捕獲調査を行いました。各々がウェーダーを履いて川に入り、タモ網を持ち、エレクトリックショッカーを背負って魚類を採捕する研究員の補助を行いました。また、iPodを使って実験河川の見学(実験河川ガイドウォーク)を行い、各区間の流れや地形などの環境の特徴を理解しました。
午後からは、魚類の同定検索本を用いて、各々が捕獲した魚類の同定を行うとともに、それらの個体をスケッチすることにより、種ごとの外部形態や生態の特徴を理解しました。講義では、生物多様性を評価する指標としての多様度指数と類似度指数の算出の方法やそれらを用いた生物多様性の解釈の仕方を学びました。
宿題として、捕獲された魚類個体数のデータを使用して、多様度指数や類似度指数を算出するとともに、区間における生物多様性の違いについて河道区間の環境の特徴や魚類の生態特性を踏まえた考察を行い、それらをレポートに取りまとめました。
今回の実習では、魚類を対象とした河川生態系評価の1手法として、現地調査から種の同定、データ解析から考察にいたる一連の流れを学ぶことができたと思います。
(佐川 志朗)
|