当研究所では、橋梁診断に関する専門家が持つ知識や思考方法を基に、AI を活用した橋梁診断支援AI システム(診断AI システム)の開発に取り組んでいます。診断AI システムは、橋梁の台帳情報や点検情報等を入力することで、対象となる橋梁の診断結果とその理由、措置方針等を提示するシステムです。
診断の際は、その診断結果に至った具体的な説明が求められることから、診断AI システムのAI にはエキスパートシステムを採用しています。専門家と意見交換を行いながら、診断における知識や思考方法をフローチャート化した診断のロジック(診断セット)を作成し、それを順次システム化することで、診断AI システムを構築しています。 橋梁診断支援AIシステムの開発経緯については、こちらのページをご確認ください。
メンテナンスサイクルを確実かつ円滑に実施していくためには、橋に生じる損傷のメカニズムを明らかにするとともに、そのメカニズムに応じて点検で何をどの精度で検知し、何を根拠に損傷や原因の特定等の診断を行い、どのような措置の方針とするかなど、一連の情報を整理することが重要です。そこで、「橋に生じる損傷のメカニズム」、「点検で取得すべき情報」、「詳細調査や診断の決め手となる情報」、「措置方針や工法例」等の一連の技術情報を「診断セット」と称して、以下の構成で体系的に整理しています。
診断セットの構成
項目 | 内容 |
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損傷メカニズム | 何が原因で、損傷がどのように進行し、終局的にどうなるのかを図とともに解説した情報 |
点検における着目点 | 損傷の進行過程を特定するために必要な点検で着目する変状とその検知方法 |
診断に必要な詳細調査 | 損傷及び原因の特定、損傷の進行程度及び措置方針の判断に必要な詳細調査 |
診断の決め手となる情報 | 損傷及び原因の特定、損傷の進行程度及び措置方針の判断の決め手となる情報 |
措置の方針 | 長寿命化、延命、危機管理、緊急措置等の区分 |
工法例 | 措置の方針に応じた対策の例 |
診断AIシステムは、以下のURLからご利用いただけます。
ご利用の際には、利用規約への同意が必要です。
診断AIシステムのインストール手順についてはこちらをご確認ください。 なお、インストール方法は、【DockerDesktop版】と、【WSL2+Docker版】の2通りあります。下記内容をご確認のうえ、利用環境に応じてどちらかを選択してご利用ください。
【DockerDesktop版】 | 【WSL2+Docker版】 | |
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利点 |
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欠点 |
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診断AIシステムの根拠となっている診断セットについても、併せて公開しています。
診断AIシステムを利用するにあたり、利用規約や取扱説明書等を以下に掲載しますのでご確認ください。
診断AIシステムに関して不明点等がございましたら、以下のQ&Aをご参照ください。
利用可能です。業務で利用する際は利用規約に従って出典を記載する等の対応をお願いします。なお、利用にあたっては、自己の責任と判断に基づき診断AIシステムをご利用いただき、診断AIシステムの出力内容を参考にして利用者が判断した点検結果・診断内容等について、当研究所はいかなる責任も負いません。
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上記Q&Aの内容の他に、不明点等がございましたら、以下のフォームよりお問い合わせください。
また、診断AIシステムの更なる改良のため、本システムを活用して研究開発を行った事例について、以下フォームより情報提供をお願いいたします。