将来の都市排熱量の推定
東京都23区において得られている最新の土地利用現況調査結果や道路交通センサスなどに基づき、東京都23区の1996年時点(現状)での熱源別、用途別の人工排熱量の時空間分布を推計しました。また、建物用途別の床面積の変化を予測し、2010年時点(将来)における建物排熱量を算出しました。以下、人工排熱量の算出結果を示します。
表-1 主な排熱源別の23区全体での年間排熱量
排熱源 |
人工排熱量推計結果 |
現状(1996) |
将来(2000) |
建物排熱 |
230,317 TJ/年 |
329,035 TJ/年 |
自動車交通 |
160,173 TJ/年 |
166,596 TJ/年 |
民間工場 |
49,240 TJ/年 |
44,830 TJ/年 |
清掃工場 |
23,920 TJ/年 |
22,580 TJ/年 |
火力発電所 |
5,390 TJ/年 |
9,760 TJ/年 |

図-1 建物用途別年間排熱量
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図-2 使用用途別年間排熱量
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図-3 東京23区全体の建物排熱量の季節別変化
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表-2 23区全体における8月の建物排熱、工場排熱、自動車排熱推計値
排熱源 |
人工排熱量推計結果(8月) |
日あたり排熱量 |
比率 |
建物排熱 |
747 TJ/日 |
56.3 |
自動車交通 |
439 TJ/日 |
33.4 |
民間工場 |
135 TJ/日 |
10.3 |
8月の1日あたり排熱量の半分以上は建物排熱によります。 自動車排熱は30%程度であることがわかります「。
排熱量の時空間分布
東京23区の夏期の日中においては冷房と電力が人工排熱の大半を占め、給湯や自動車交通からの排熱量が人工排熱に占める割合は小さくなっています。一方、夜間では自動車交通の寄与が大きくなります。2010年にはさらに冷房需要は伸びると予想されます。
図-4 現状(13:00〜14:00) |
図-5 現状(23:00〜24:00) |
図-6 将来(13:00〜14:00) |
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