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なぜ?場所によって大きさや形が違う川の石

 川の中には大きさや形の異なる様々な石があります。例えば、上流では岩や角張った大きな石が多く、中流の扇状地では丸い小さな石や粗い砂となり、下流に近づくと、さらに小さな粒になります。また、同じ中流でも、流れの速い瀬のようなところでは、川底は大粒の石が多いですが、流れのよどんだ淵のようなところでは砂やシルト分が多くなっています。

 川には流れによって掃流力(川が川底の石を動かす力)が働きます。その力は流速が大きいほど大きくなります。一方、川底の石は大きくなるほど動きにくくなります。実際に石が動くかどうかは、このような掃流力と川底の石の大きさ(流されまいとする力)との力関係で決まります。川の上流部では流速が大きいため小さく軽い石は流され、大きく重い石が残ります。小さい石は下流に転がったり、浮遊して運搬されながら、掃流力と釣り合った場所に留まります。


佐合純造

川の石の大きさは、
掃流力と関係がある。