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1.自然共生研究センター研究棟では水際間隙に関する研究成果を発表しました。 |
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2.実験は水辺共生体験館の実験水路で行われました。実験水路は長さ25m、幅5mの循環式水槽です。 |
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3.水路の側面には長さ20mのアクリルガラスが設置してあり、縦断方向の水面下の様子を観察することができます。 |
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4.魚に気づかれないよう、見学スペースは暗くしました。
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5.今回の実験では64mm以上の大礫と256mm以上の巨礫で石積みの水際を再現し、遊泳魚と底生魚の間隙の利用状況、間隙の大きさ、流速等の関係から観察しました。 |
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6. 実際に魚が間隙を利用する様子を観察することで、体験を通じて理解することができたと思われます。 |
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水際に形成される間隙と魚類の生息に関する公開実験が、国土交通省木曽川上流河川事務所水辺共生体験館の実験水路を用いて開催されました。
巨礫や大礫によって形成される間隙(かんげき)は、魚類にとって重要な生息場所であると考えられていますが、従来型の河川改修ではこれらの空間が消失しつつあります.
多自然川づくりでは、このような間隙と魚類の生息との関係を定量的に明らかにし、これらを効果的に保全する方法の開発が求められています。
公開実験では、水際間隙に関する既往の研究成果を発表した後、現在、実験水路で実施している実験をご覧頂きました。
水面下で起きる現象の多くは直接観察することができないため、データのみに基づく説明だけでは十分な理解が得られない可能性があります。
参加者は、実際に魚が間隙を利用する様子を観察することで、体験を通じて理解することができたと思われます。
アンケート結果からも、「河川業務に携わっており、今後の技術開発につながると感じた」「これまで思っていた様子と違っており、実際に見ることで理解できた」などの意見を多く頂き、「現場で体験する」公開実験の有効性を確認することができました。
今後も成果普及の一手法として位置づけ、機会を設けて実施して行きたいと思います。
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