SATテクノロジーショーケース2016「ベスト産業実用化賞」
受賞名:「ベスト産業実用化賞」(主催:つくばサイエンスアカデミー) |
論文題目 低燃費舗装 |
受賞者(著者) 川上 篤史(道路技術研究グループ 主任研究員) |
2016年2月4日に開催されたSATテクノロジーショーケース2016(主催:つくばサイエンスアカデミー)における研究内容及び
プレゼンテーションにについて、参加する発表者らの評価によって「最も産業技術への応用が進んでいると認められるもの」に対して
「ベスト産業実用化賞」が贈与されます。

低燃費舗装は、タイヤ/路面転がり抵抗を小さくすることによって自動車のCO2排出量を低減(走行燃費を改善)することを目的に
新たに開発した舗装技術である。(国研)土木研究所と(株)NIPPOは、舗装路面の転がり抵抗の低減メカニズム解明に向けた共同研究を進めており、
その研究成果の一つとして本舗装を開発した。開発コンセプトは、「適度なきめ深さを確保しつつ,骨材を表面に緻密にかつ平滑に並べた路面テクスチャ
(ネガティブテクスチャ)を有するアスファルト混合物」である。舗装の路面形状は波長によってマイクロ~マクロ~メガテクスチャおよびラフネスに
区分することができ、タイヤ/路面転がり抵抗(および自動車の走行燃費)に与えるのはマクロテクスチャ以上の波長領域であるとされている。
このマクロテクスチャ~メガテクスチャ領域は、舗装骨材の最大粒径や路面テクスチャの凹凸形状(図-1)が関係しており、ラフネス領域は平たん性に
関係していると考えられている。よって、下記の点を考慮することにより、低燃費舗装を実現した。
舗装の路面形状は波長によってマイクロ~マクロ~メガテクスチャおよびラフネスに区分することができ、タイヤ/路面転がり抵抗(および 自動車の走行燃費)に与えるのはマクロテクスチャ以上の波長領域であるとされている。このマクロテクスチャ~メガテクスチャ領域は、舗装骨材の最大粒径や 路面テクスチャの凹凸形状(図-1)が関係しており、ラフネス領域は平たん性に関係していると考えられている。よって、下記の点を考慮することにより、 低燃費舗装を実現した。
1)ネガティブテクスチャを形成する配合設計
2)高い平たん性の確保およびネガティブテクスチャを保持する施工方法
図-1 路面テクスチャの凹凸形状
図-2 路面テクスチャの凹凸形状の違いによる舗装路面の設置圧分布