研究成果・技術情報

「第16回建設ロボットシンポジウム優秀論文賞」受賞

受賞名:「第16回建設ロボットシンポジウム優秀論文賞」受賞
論文題目:映像通信遅延が建機の遠隔操作性に与える影響のモデルタスクによる評価
受賞者(著者):伊藤 禎宣(国立研究開発法人情報通信研究機構)
        安藤 広志(国立研究開発法人情報通信研究機構)
        藤野 健一
        (国立研究開発法人土木研究所 技術推進本部先端技術チーム 主席研究員)
賞状
賞の概要:

 2016年9月1日~2日かけて開催された第16回建設ロボットシンポジウムにおいて、建設ロボット研究連絡協議会殿より優秀論文賞を授与されました。 本賞は、シンポジウムにて発表された全28偏の論文中、最も優秀とされた論文に与えられるものです。

 

研究成果の概要:

 災害発生時の危険除去や復旧・復興の作業において、作業員の安全確保を目的とした無人化施工が行われている。 無人化施工の作業効率を低下させる一因とされる遠隔操作用映像の通信遅延について、その影響の定量的評価を試みたので報告する。 同一映像条件で通信遅延時間のみを任意に変更できる遠隔操作環境を構築し、バックホウによる標準的作業を模擬したモデルタスクにて遅延時間毎のサイクルタイムによる比較評価を行った。 実験の結果、70msecから2000msecの通信遅延を設定した作業課題において、遅延時間量に対しておよそ190倍のサイクルタイム増加量が観察された。 また、オペレータへのアンケート調査の結果、通信遅延が700msec以上となるとオペレータの心理的負担が急激に上昇することもわかった。

 

図1 通信遅延量とサイクルタイムの関係
図1 通信遅延量とサイクルタイムの関係

図2 アンケート結果