研究成果・技術情報

平成28年度日本応用地質学会研究発表会「優秀ポスター賞」受賞

受賞名:平成28年度日本応用地質学会研究発表会「優秀ポスター賞」受賞
論文題目:土層強度検査棒を用いた危険斜面抽出方法
受賞者:金井 哲男(国立研究開発法人 地質・地盤研究グループ 地質チーム 交流研究員)
    浅井 健一(国立研究開発法人 地質・地盤研究グループ 地質チーム 総括主任研究員)
    佐々木 靖人(国立研究開発法人 地質・地盤研究グループ 地質チーム 上席研究員)
    法水 哲(国立研究開発法人 地質・地盤研究グループ 地質チーム 交流研究員)
賞状
賞の概要:

2016年10月26~27日にかけて開催された平成28年度日本応用地質学会研究発表会において、日本応用地質学会長殿より優秀ポスター賞を授与されました。 本賞は、同研究発表会にて発表された全52編のポスターのなか、学会理事による審査により選出されたものの一つです。

 

研究成果の概要:

 近年、直轄国道で発生した災害は、そのほとんどが表層崩壊である.佐々木(2013)は、表層崩壊が多く発生している原因の一つとして、 表層崩壊には効率的な調査方法・評価方法が乏しいことを挙げている.そのため本研究は、表層崩壊の危険斜面抽出率の向上を目的として、 現場で簡単かつ定量的に判断できる土層強度検査棒を用いた崩壊危険性評価方法を提案した。

 本手法は、礫を多く含む崩壊や岩盤風化部の崩壊などの推定崩壊深度の誤差が大きくなる条件を十分考慮したうえで実施すれば、災害捕捉率が高いため危険斜面を 抽出する効果的な方法になりうることが確認された.ただし、本手法は、空振り率が高いため、この手法のみで危険箇所を抽出することは不向きであり、地質技術者が地表踏査した斜面において、 斜面の安定性を評価する際の補足データとして用いることが望ましいと考える。

 

土検棒の構成

崩壊危険性評価手順