研究成果・技術情報

「寒地技術賞(学術部門)」受賞

受賞名:「寒地技術賞(学術部門)」受賞
論文題目:湿雪雪崩の発生評価における積雪モデルの活用について
受賞者:池田 慎二(国立研究開発法人土木研究所 雪崩・地すべり研究センター 専門研究員)
    松下 拓樹(国立研究開発法人土木研究所 雪崩・地すべり研究センター 主任研究員)
    勝島 隆史(国立研究開発法人森林総合研究所 気象環境研究領域 研究員)
    石田 孝司(国立研究開発法人土木研究所 雪崩・地すべり研究センター 上席研究員)
    ※所属は論文投稿時のもの
賞状
賞の概要:

平成28年11月16日から18日にかけて開催された第32回寒地技術シンポジウムにおいて、主催者の一般社団法人北海道開発技術センターより寒地技術賞(学術部門)が授与されました。 この賞は、前年の同シンポジウムで発表された論文の中から選考が行われ、寒地技術の向上に著しく寄与する論文に対して与えられるものです。

 

研究成果の概要:

 本論文では、これまで取り組んできた斜面での積雪への水の浸透や積雪構造の特性を考慮した積雪モデルを用いて、湿雪雪崩の発生を推定し評価する手法の概要を説明し、 この手法を一冬期通して試行した結果を報告しました。試行の結果、この積雪モデルを用いて計算した斜面積雪の安定度により、湿雪雪崩発生を推定して評価することが可能と考えられました。 ただし、融雪期後半の湿雪全層雪崩の発生評価に対しては、積雪底面の破壊やすべりなどの影響等を考慮することが今後の課題であるとの報告を行いました。