「2017年度日本地理学会賞(論文発信部門)」受賞
受賞名:「2017年度日本地理学会賞(論文発信部門)」受賞 |
論文題目:フィリピンの洪水常襲地帯における洪水氾濫解析とGISマッピング -災害対応計画作成に向けた取り組みと課題- |
受賞者:南雲 直子 ((国研)土木研究所 水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM) 専門研究員) 大原 美保 ((国研)土木研究所 水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM) 主任研究員) バドリ バクタ シュレスタ ((国研)土木研究所 水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM) 主任研究員) 澤野 久弥 ((国研)土木研究所 水災害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM) 上席研究員(現:グループ長)) |

賞の概要:
受賞日:平成30年3月22日
贈賞組織名:公益社団法人 日本地理学会
賞の情報:この賞は、2017年8月までの過去1ヵ年の期間に日本地理学会が刊行した学会誌(E-journal GEO)に掲載された論文の執筆者を対象として表彰されるものである。
研究成果の概要:
○洪水常襲地帯であるフィリピン共和国パンパンガ川下流域のブラカン州カルンピット市をモデル地域に、降雨流出氾濫モデルによる洪水氾濫解析とGISマッピングを実施し、 市の防災担当者や地域住民らと議論を重ねながら、住民避難や時系列の洪水災害対応計画に役立つリソースマップ、浸水想定マップ、浸水確率マップ、浸水チャートを作成した。 このような資料の作成には、高解像度数値標高モデルをはじめとする地理空間情報と洪水記録の蓄積が必須であること、また、地域の浸水危険性の把握には洪水氾濫解析結果だけでなく、 地理学的視点からの土地の成り立ちへの理解が重要で、同時に住民が自ら考え行動できるよう継続的な支援を行っていくことが被害軽減に役立つことを指摘した。