研究成果・技術情報

「平成29年度全国大会第72回年次学術講演会優秀講演者」受賞

受賞名:「平成29年度全国大会第72回年次学術講演会優秀講演者」受賞
論文題目:シールドトンネルの基礎的挙動に着目したシール材に関する実験的考察
受賞者:森本 智((国研)土木研究所 道路技術研究グループトンネルチーム 研究員)
    砂金 伸治((国研)土木研究所 道路技術研究グループトンネルチーム 上席研究員)
    日下 敦((国研)土木研究所 道路技術研究グループトンネルチーム 主任研究員)
    坂本 昇((国研)土木研究所 道路技術研究グループトンネルチーム 交流研究員)
賞の概要:

受賞日:平成29年11月10日

贈賞組織名:公益社団法人土木学会

賞の対象:優秀講演者

 

研究成果の概要:

 シールドトンネルは、地下水位以下に構築されることが多く、止水対策が必要不可欠となる。シールドトンネルに発生する主な変状は、二次覆工のひび割れやそれからの漏水、目地部や裏込め注入孔からの漏水、継手の腐食等、漏水に関係するものが多い。また、供用中のシールドトンネルを対象として長期的に現地計測を実施した結果から、セグメント間の目地部はおおむね1 年間を周期として変化しており、その要因の一つとして、セグメントが温度変化による影響を受けている可能性が示唆されている。
 そこで、セグメントが温度変化による影響を受け、目地部の目開き量が繰り返し変動すると仮定した実験を行ったところ、シール材に発生する接面応力の低下に伴い、 作用水圧との関係から漏水が発生することが確認され、漏水発生のメカニズムの一要因が明らかとなった。

図 実験装置の概要 図 設計目開き量における接面応力
図 実験装置の概要 図 設計目開き量における接面応力