研究成果・技術情報

「コンクリート工学講演会年次論文奨励賞」受賞

受賞名:「コンクリート工学講演会年次論文奨励賞」
論文題目:コンクリート工学講演会年次論文奨励賞
受賞者:中村 英佑((国研)土木研究所 材料資源研究グループ 主任研究員)
賞の概要:

受賞日:平成30年7月6日

贈賞組織名:公益社団法人 日本コンクリート工学会

賞の情報:第40回コンクリート工学講演会で優れた論文・報告の講演者の中から特に優秀な講演を行った者を表彰する賞です。

 

研究成果の概要:

 過酷な塩害環境で優れた遮塩性能を有するコンクリート構造物を構築するために高炉スラグやフライアッシュを積極的に用いたコンクリートの適用が注目されており、 この普及に向けて遮塩性能を迅速に評価できる試験方法の確立が必要とされている。 本研究では、結合材や細骨材に高炉スラグあるいはフライアッシュを用いたコンクリートを対象として、非定常・電気泳動試験、電気抵抗率試験、浸せき試験を行い、遮塩性能の迅速評価手法を検討した。 この結果、非定常・電気泳動試験によって、浸せき試験と同様に高炉スラグやフライアッシュの使用による遮塩性能の向上効果を評価できることに加えて、材齢の経過に伴う遮塩性能の変化を把握できることを明らかにした。 また、電気抵抗率は、使用材料や試験材齢、養生方法の違いにかかわらず、非定常・電気泳動試験から得られる塩化物イオン拡散係数と概ね反比例の関係となり、 遮塩性能の評価指標として活用できる可能性があることを明らかにした。

賞状