研究成果・技術情報

「2018年年間優秀論文賞(メタウォーター賞)」受賞

受賞名:「2018年年間優秀論文賞(メタウォーター賞)」受賞
論文題目:4種の生物処理方法における夏・冬季の下水の藻類生長阻害削減能力の評価及び生長阻害物質の推定
受賞者:武田 文彦(水環境研究グループ水質チーム(現)公益財団法人日本環境整備教育センター)
    鈴木 美絵
    (水環境研究グループ水質チーム(現)国立環境研究所環境リスク・健康研究センター)
    岡本 誠一郎(水環境研究グループ水質チーム(現)国土技術政策総合研究所下水道研究部)
    南山 瑞彦(水環境研究グループ水質チーム(現)国土技術政策総合研究所下水道研究部)

 

受賞日:令和元年9月5日
贈賞組織名:日本水環境学会

賞の概要等:

 日本水環境学会は「水環境学会誌」および「Journal of Water and Environment Technology」に登載された査読論文を対象とした年間優秀論文賞(メタウォーター賞、1名あるいは2名)を設けており、審査は産官学の代表者からなる選考委員により行われます。

研究成果の概要:

 本論文は、重点研究課題「生物応答手法を用いた下水処理水の評価と処理の高度化に関する研究」に基づく成果です。下水に対する藻類培養試験から、下水処理方法によって藻類に対する下水の生長阻害作用の削減能力が異なることが示され、その影響削減は冬季には低下する傾向にあることが示唆されました。また、影響の見られた下水中に含まれる影響原因物質として無極性有機物質等の複数の化学物質が推定されました。本賞の受賞は、本論文が水環境を取り巻く課題解決に向けた新たな科学的知見を提示する特に秀でた内容であったことから、高い評価が得られたものと考えられます。また、本研究成果は、重点研究課題の目標の達成に大きく寄与するものであり、土木研究所において、さらに、活用、発展させて参ります。

賞状