研究成果・技術情報

「第56回下水道研究発表会 英語口頭発表部門 最優秀賞」受賞

受賞名:「第56回下水道研究発表会 英語口頭発表部門 最優秀賞」受賞
論文題目:Fluorescent staining - observation method for detecting microplastic fibers in
     wastewater treatment plants
受賞者:鈴木 裕識(土木研究所 水環境研究グループ 水質チーム 研究員)

 

賞の概要:
受賞日:令和元年11月7日
贈賞組織名:公益社団法人日本下水道協会

 同賞は下水道界で最大の研究発表会である下水道研究発表会(公益社団法人日本下水道協会主催)において、厳正な審査により下水道技術の進歩・向上に貢献する優秀な研究発表を行った研究者に贈られる賞です。

研究成果の概要:

 本論文は、基盤研究課題「下水に含まれるナノ物質等の挙動および影響把握に関する研究」に基づく成果です。 近年、マイクロプラスチックによる環境汚染が注目を集めています。本研究では、特に下水道へ流入する繊維状マイクロプラスチックに着目し、 従来の手法では検出が困難であった中、Nile Red試薬を用いた蛍光染色と蛍光顕微鏡による観察から検出を可能として、低コストで簡便に行える計測手法を提示しました。 また、本手法を下水処理場の各種処理工程から採取した下水試料に適用して、繊維状マイクロプラスチックの存在実態を把握するとともに下水処理による除去率を示しました。 本賞は、本研究が下水道における新規流入物質に関する新たな科学的知見を提示する特に秀でた内容であったことから、高い評価が得られたものと考えられます。 また、本研究成果は、基盤研究課題の目標の達成に大きく寄与するものであり、土木研究所において、さらに、活用、発展させて参ります。

賞状